【6月20日 AFP】アフガニスタン国境・北ワジリスタン(North Waziristan)地区の国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のものとみられる訓練基地で19日、爆弾が爆発し、戦闘員とみられる約30人が死亡した。政府当局が伝えた。

 爆発は、同地区の中心都市ミランシャー(Miranshah)の西約45キロメートルにあるDatta Khelで発生した。爆発については相反する証言があり、付近住民は米軍のミサイル3発が国境を越えて撃ち込まれたと語ったのに対し、政府当局はアルカイダ戦闘員が自らの爆弾により死亡したと発表している。

 パキスタン軍のWaheed Arshad報道官がAFPに対し明らかにしたところによると、爆発で約30人が死亡し、うち10~15人がアラブ人やトルコ人などの外国籍。爆発の原因については不明だが、地元の報道によれば、この訓練基地はアルカイダ戦闘員が爆発物を準備するために使用していたという。標的となった重要人物はいなかったもよう。

 同報道官は、この爆発にはパキスタン軍および駐アフガニスタン米軍主導の連合部隊のどちらも関与していないと発表。また、情報当局者が匿名を条件に語ったところによると、死亡したのはアルカイダの戦闘員だという。

 パキスタン国内の情勢不安定な少数民族地域では、ミサイル攻撃により戦闘員とみられる複数人が死亡しても、領土権の問題からパキスタン政府はそれが米軍によるものであってもそれを認めることは少ない。

 駐アフガニスタン米軍は関与を否定している。(c)AFP