【6月15日 AFP】イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は14日、マフムード・アッバス(Mahmud Abbas)パレスチナ自治政府議長が発表した統一政府の解散と非常事態宣言、および早期の選挙実施要求について、「実質的に無意味」と非難した。

 ハマスのSami Abu Zuhri報道官はAFPに対し、「(アッバス)議長とファタハ(Fatah)が問題解決を望んでいないことを明白に示す決定だ。ほとんど意味がない」と述べるとともに、「米国とイスラエルの圧力でアッバス議長が下したこの決定に対し、どのような対応をすべきか検討中だ」と語った。

 また同日、ハマス戦闘員がガザ地区(Gaza Strip)内のファタハ系治安部隊の最後の拠点も制圧したと発表した。

 ただし目撃証言によると、同治安部隊の隊員とアッバス議長の護衛部隊はガザ市(Gaza City)の議長府周辺で戦闘を続けているという。

 ハマスの軍事部門イザディン・アルカッサム(Ezzedine al-Qassam Brigades)のアブ・オベイダ(Abu Obeida)報道官は、「議長の本部を除いて、われわれは今やガザ地区内のすべての治安部隊の拠点を支配している」とAFPに語った。(c)AFP