【6月14日 AFP】パレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハ(Fatah)と、現与党のイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の激しい衝突が続くガザ市(Gaza City)で14日、ファタハ系の治安部隊本部をハマスの戦闘部隊が襲撃、同本部を占拠した。

 医療関係者によると、この戦闘で死亡した14人のうち、大半はファタハ側の治安要員だった。

 目撃者によれば、Tal al-Hawa近くにあるファタハ系の治安部隊の本部の建物に、ハマスの戦闘部隊が侵入、約1時間の交戦の後、屋根にハマスの緑色の旗を掲げた。

 黒いマスクをかぶったハマス戦闘員が監視するなか、ファタハ側の戦闘員数十人は両手を上げ、また一部の者は下着姿にされて、建物外に連れ出された。

 ガザ地区では過去1週間、両者による武力衝突が続き、これまでに98人が死亡。同地区内のかつてない広い地域が、ハマスの制圧下に入っていた。(c)AFP