【6月7日 AFP】レバノン北部のナハル・アルバレド(Nahr al-Bared)パレスチナ難民キャンプに立てこもり、レバノン軍と戦闘を続けているイスラム教スンニ派(Sunni)武装組織「ファタハ・イスラム(Fatah al-Islam)」は7日、「攻撃を難民キャンプの外へ拡大する」と警告を発した。

 ファタハ・イスラムのシャヒン・シャヒン(Shahine Shahine)広報官は、レバノン軍が「壊滅的な爆撃」を続けるならば、「攻撃目標をナハル・アルバレド難民キャンプの外に拡大する」と語った。

 これに先立ち、レバノン政府はファタハ・イスラムに投降を呼びかけていた。特に戦闘が発生した5月20日にレバノン兵士27人を殺害した戦闘員らの引き渡しを求めていた。

 シャヒン広報官は、レバノン軍司令官が引き渡しを求めている同組織の戦闘員らのほとんどは、「すでに(レバノン軍との)前線で殉教したか、負傷している。現在も戦闘を続けているのはほんの数人にすぎない」と述べた。

 ファタハ・イスラムの戦闘員の中には、難民キャンプ内にあるパレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハ(Fatah)の拠点に投降した者もいるという。

 前日6日、レバノン軍事裁判所は、ファタハ・イスラムのメンバー11人を「テロリズム行為」の罪で起訴し、戦闘開始から起訴されたメンバーは計31人となった。大半はレバノン人と伝えられている。(c)AFP