【6月2日 AFP】北部ナハル・アルバレド(Nahr al-Bared)パレスチナ難民キャンプで1日、レバノン軍は同キャンプに潜伏するイスラム教スンニ派武装グループ「ファタハ・イスラム(Fatah al-Islam)」に対して作戦を展開、同グループの要所を破壊する一方で、2人の同軍兵士が死亡した。治安当局関係者が伝えた。

 軍の声明によると、今回の作戦で死亡した2人を合わせ、13日間の戦闘での死者数は合計82人に達し、そのうち37人が兵士となっている。

 同関係者によると、レバノン軍は武装グループの多くが身を隠しているとされるキャンプ北西の入口に展開し、狙撃手の掃討を試みたことを明らかにした。狙撃手らは5月20日に衝突が発生して以来、同軍の兵士のみでなく、絶望的な人道的状況にある同キャンプからの脱出を図る難民らをも標的にしている。

 同日先刻、ファタハ・イスラムはキャンプの外で配置につく兵士らに向け、午前7時に攻撃を再開。一方のレバノン軍も武装グループに再度投降を呼びかけ、住民らを「人間の盾」にしていることを厳しく非難した。これに対してグループ側は、誰一人として断固投降する意思はないとしている。(c)AFP/Joseph Barrak