【2007年5月31日 AFP】不安定な情勢が続くアフガニスタン国境に近い北西部タンク(Tank)地区で31日早朝、武装グループが地元の有力聖職者Pir Attique Gilani師の自宅を襲撃、少なくとも13人が死亡、2人が負傷した。

 同地区の警察当局者によると、武装グループはロケット弾や手投げ弾で同師宅を攻撃。死亡者13人のうち6人はGilani師の家族だという。犠牲者の中にGilani師自身は含まれていない模様だが、現在までに同師の所在はつかめていない。

 目撃者の証言によると、武装グループはGilani師の自宅に押し入り、同師の所在を家族に問い正した。しかし、発見できなかったため攻撃を開始したという。

 警察当局者は「攻撃の背後関係の特定は時期尚早」とする一方、攻撃を行ったのはGilani師と敵対する地元のタリバン寄り武装勢力の可能性があると指摘する見方もある。

 人口約10万人のタンク地区では前月、武装勢力がイスラム神学校の生徒らをアフガニスタンでのタリバンの反政府闘争の志願兵として募集したことを機に武力衝突が激化、武装勢力側の指導者が殺害されたる事態に発展したことから、夜間外出禁止令が出されていた。

 今月初頭にも、タリバン勢力と治安部隊との間で武力衝突が発生し、8人が死亡している。(c)AFP