【5月23日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は23日、レバノン軍がイスラム教スンニ派武装グループ「ファタハ・イスラム(Fatah al-Islam)」掃討のために北部トリポリ(Tripoli)のナハル・アルバリード(Nahr al-Bared)難民キャンプに治安部隊を送り込む決定をした場合、反対しない考えを表明した。

 レバノン政府はナハル・アルバリード難民キャンプ付近で3日間にわたりレバノン治安部隊と銃撃戦を続けたファタハ・イスラムの完全掃討を宣言していた。

 アッバス議長は記者団に対し、「これはレバノン人の決断だ。これはレバノンの決断だ」と述べた。

 アッバス議長はまた、「われわれは、国家はレバノンのもので、主権はレバノンにあると宣言している。それゆえ、レバノンが下すいかなる決断や優先順位も、われわれは支援する」と語った。

 69年に結ばれたレバノン政府とパレスチナの合意により、レバノン治安部隊は同国内の12のパレスチナ難民キャンプ内に入ることはできない。87年に合意は議会の決定により無効になったが、それ以降も暗黙の了解のもと、レバノン軍は難民キャンプ周辺の警備を強化してきた。(c)AFP