チャンが3連覇、羽生は日本勢最高の4位 世界フィギュア
このニュースをシェア
【3月16日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2013)は15日、カナダ・オンタリオ(Ontario)州ロンドン(London)のバドワイザー・ガーデンズ(Budweiser Gardens)で男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、カナダのパトリック・チャン(Patrick Chan)が大会3連覇を達成した。
FSで最高得点を記録したカザフスタンのデニス・テン(Denis Ten)が合計266.48点としたものの、チャンは合計267.78点で逃げ切り、地元カナダの観衆を沸かせた。しかし、チャンはフリーの演技で2度転倒しており、今季最終戦は不安を残す形に終わった。
総合3位には合計249.06点を記録したフィギュアスケート欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2013)王者ハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)が入った。
13日に行われたショート・プログラム(SP)で2位のテンに大差をつけて首位に立っていたチャンだが、この日のフリーではテンが174.92点でトップとなり、チャンは169.41点で2位に、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が169.05点で3位となった。
チャンは世界最高得点を記録したSPと同じ勢いで、ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini)のオペラ『ラ・ボエーム(La Boheme)』に乗せて演技を行い、立て続けに4回転ジャンプを2度決めた。しかし、その後にチャンのプログラムは崩れ、3回転ルッツと3回転アクセルで着氷に失敗した。
しかしながら、4回転ジャンプで高得点の30点を記録していたチャンは、他者とは比較にならない熟練の表現力が評価されたことや、SPで獲得した大量リードに守られ、世界選手権のタイトルを手にした。
一方、故障に悩まされたシーズンを過ごしたテンだったが、チャンと同じように演技の序盤で4回転トーループを披露した。
映画『アーティスト(The Artist)』のサウンドトラックに乗せて表情豊かなパフォーマンスを見せたテンは、2度のトリプルアクセルも成功し、演技終了時には総立ちの観客から嵐のような喝采を受けた。
SP終了時点で7位だったフェルナンデスは、FSでチャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin)のメドレーに合わせた演技で魅了し、2種類の4回転を成功させて総合3位入賞を果たした。
また、SPを9位で終えていた羽生が合計244.9点で総合4位に浮上し、SP3位だったカナダのケヴィン・レイノルズ(Kevin Reynolds)は合計239.98点で5位に終わった。
表彰台入りが期待された高橋大輔(Daisuke Takahashi)は合計239.03点で6位に、無良崇人(Takahito Mura)は合計234.18点で8位に終わっている。
2014年のソチ冬季五輪前に行われる最後の世界大会となった今大会では、出場選手の結果によってそれぞれの国の出場枠が与えられることになっており、日本とカナダは男子シングル出場枠「3」を確保した。(c)AFP/Laurie Nealin