【6月9日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2013)は8日、女子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は6-4、6-4で第2シードのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)を下し、11年ぶり2度目の大会優勝を飾った。

 試合時間は短いものの、ハイレベルな戦いを制した31歳のセレーナが自身16度目となる四大大会(グランドスラム)でのタイトルを掴み、通算優勝回数で歴代4位に並ぶクリス・エバート(Chris Evert)氏とマルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏にあと2勝と迫った。

 また、直近のグランドスラム4大会では昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)に続いて3勝目、1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2013)では準々決勝進出を果たしており、現在の女子テニス界を支配する圧倒的な強さを改めて印象付けた。

 シャラポワは2004年、当時17歳でウィンブルドン(The Championships Wimbledon)決勝とWTAツアー選手権(WTA Tour Championships)で挙げた2勝を最後に、宿敵セレーナとの直接対決では10連敗を喫している。

 優勝後のインタビューでセレーナは、「今日は本当に厳しかった。(前回優勝から)11年経って、今の私には(グランドスラムタイトルが)16個もあるわ」と振り返った。

「それでもまた来年戻って来たい。パリ(Paris)を愛しているし、パリの皆さんを愛している。またここで勝ちたいです」

 さらに、「ここ(パリ)であまりに長く過ごしたから・・・もはやパリジェンヌになりつつあるわ」とファンの前で語った。

 全仏でトップシードの2選手による決勝戦が行われたのは1995年大会以来。女子テニス界で最も有名で最も賞金を稼いでいる2大選手、セレーナとシャラポワの直接対決は通算16度目、グランドスラムの決勝では3度目となった。

 決戦前の下馬評は対戦成績13勝2敗のセレーナが圧倒的に有利とする見方が強かった。しかも今大会では準決勝までの6試合を通じてわずか1セットしか落としておらず、連勝記録を自己最多の31まで伸ばしていた。

 対するシャラポワも昨年の決勝でサラ・エラーニ(Sara Errani、イタリア)に勝利してクレーコートの戦い方を理解したところでもあり、ローラン・ギャロス(Stade Roland Garros)では13連勝という記録を引っ提げて決勝戦に臨んでいた。

 セレーナは1986年にエバート氏が樹立した記録を上回り、大会オープン化以降では最年長となる31歳247日で優勝を手にしている。(c)AFP/Allan KELLY