【1月27日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2013)は26日、女子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)が4-6、6-4、6-3で第6シードの李娜(Na Li、ナ・リー、中国)を下し、2連覇を飾った。

 アザレンカは、試合中に李が負傷するなど様々な予期せぬ事態が起こった決勝を制して全豪2連覇を果たし、同時に世界ランキング1位の座も守った。

 観客からのブーイングや、「オーストラリアの日(Australia Day)」伝統の花火と李の負傷によってたびたび中断された決勝を戦い抜いたアザレンカは、勝利が決まると感極まって顔を覆った。

 試合は李が2度にわたって左の足首をひねり、さらに2度目は転倒と同時に頭を打つなどして2度のメディカルタイムアウトが取られた他、重要な局面に差し掛かったところで花火による9分間の中断が挟まれた。

 アザレンカは、準決勝で5度のマッチポイントをふいにした後にメディカルタイムアウトを取るという物議を醸す行動に出て、観客の明らかな不興を買っていた。そのためこの試合で観客は李寄りの声援を送ったが、アザレンカはその逆境にも打ち勝った。

 23歳のアザレンカは李に第1セットを先取される展開ながら気持ちのこもったプレーで盛り返し、最初のマッチポイントをものにして2時間40分の試合に決着をつけ、自身2度目の四大大会(グランドスラム)のタイトルをつかみ取った。

 一方で、李にとっては非常に不運な決勝となった。第2セットに足首をひねって負傷した李は、花火による中断が明けた直後に再び同じ箇所を痛め、意識を失いかけたように見えるほど激しく転倒した後、プレーを再開しなければならなかった。

 30歳の李はゲームカウントが6-4、1-3となったところで1度目の負傷をすると、足を引きずりながらベンチへと戻り、痛めた箇所にバンデージを巻いてプレーを再開した。

 しかし、第3セットを2-1とリードしたところで花火による中断が入ると、再開直後のプレーで李は再び同じ箇所を痛めて転倒し、コートへ後頭部を激しく打ち付けた。この負傷で李は、脳振とうの可能性と首の治療のため、2度目のメディカルタイムアウトを取らざるを得なかった。(c)AFP/Will Swanton