【7月8日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)は7日、女子シングルス決勝が行われ、大会第6シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が6-1、5-7、6-2で大会第3シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)を下し、大会通算5度目の優勝を果たした。

 30歳以上の女性選手がウィンブルドンの女子シングルスを制覇したのは、1990年大会で優勝したマルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏以来2人目となる。

 2010年大会で優勝しているセレーナは、これまでの経験を生かしたプレーで決勝初出場のラドワンスカを相手に試合の主導権を握り、約2時間に及んだ試合を制して2年ぶりのトロフィーを手にした。

 四大大会(グランドスラム)通算14勝目を挙げたセレーナは、ウィンブルドン通算5勝で姉のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams)と並んでいる。

 1年半前に病気でツアー欠場を余儀なくされ、5月に行われた全仏オープンテニス2012(French Open 2012)の1回戦では格下のビルジニー・ラザノ(Virginie Razzano、フランス)に敗れていたセレーナは、「どう表現していいかわからない。入院していた数年前には考えられなかったのに、再びここに立ててとても嬉しい」と涙を流しながら語った。

 続けてセレーナは、「ひどい不調が続き、ここに戻ってくるなんて夢にも思わなかった。諦めないことの大切さを証明できた。ラドワンスカが素晴らしいプレーを見せていたので本当に厳しかったけれど、姉のヴィーナスが持っているものは私も全部欲しかった。また真似してごめんね」とコメントした。

 一方、ここ数日間は呼吸器の異常に苦しめられ、決勝前日の記者会見を欠席していたラドワンスカは、「試合が終わっても震えが止まらない。この2週間は人生で最も素晴らしいものだった。もちろんセレーナはとても調子が良かったし、私は決勝に進めただけで満足だった。雨と寒さの中で戦う不運な試合もあって、それは良い影響を与えてくれなかった。決勝はついてなかった。来年また挑戦したい」と話した。(c)AFP/Steve Griffiths