【1月28日 AFP】(一部訂正)オーストラリアのエレナ・ドキッチ(Jelena Dokic)は28日、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2009)での驚くべき復活劇が、自身の人生を変えたと明かした。国内メディアは、同大会でのドキッチの活躍を第一線への復帰と称賛している。

 情緒面でのトラブルのあったドキッチは、世界ランキング187位で主催者推薦(ワイルドカード)により同大会に出場し、3人のシード選手を破って8強入りを果たし、国民を魅了した。

 かつては世界ランキングで4位に入り、2000年にはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で準決勝にまで進んだドキッチは、27日の準々決勝で大会第3シードのディナラ・サフィナ(Dinara Safina、ロシア)に敗れたが、今大会での活躍により同100位以内への復帰が見込まれている。

 祖国セルビアの代表としてプレーするために国籍を変えた際には非難されたオーストラリアで、国民の人気者となったドキッチの下には、スポンサーが列をなすものと見られている。

 ドキッチは、メルボルンパーク(Melbourne Park)の観衆のサポートが成功の大部分を占めていることを明かしている。ドキッチは「素晴らしかった。来年またここでプレーするのが本当に楽しみ。この復活劇は驚くべきことで、第2のキャリアはここで始まります。お客さんのおかげです。時として1試合か2試合でキャリアや人生が変わることがあります。ここで起きたことがそうだと思う」と語っている。

 横暴な父親のダミル(Damir)さんに従い、一時はオーストラリア国籍を放棄したドキッチは、この決断を人生最悪の失敗と述べている。(c)AFP