男子テニス、マレーとジョコビッチの新時代に突入
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【7月8日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)は7日、決勝が行われ、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)が6-4、7-5、6-4でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を下し、1936年大会のフレッド・ペリー(Fred Perry)氏以来、初めてウィンブルドンを制した英国人男子選手となった。
世界ランキングのトップ2を独占する両者の対決は、四大大会(グランドスラム)という舞台において新たなる二強時代の到来を印象付けた。共に26歳の2人は、誕生日もわずか5日しか違わない。
ジョコビッチとマレーは、直近のグランドスラム4大会のうち3大会の決勝で顔を合わせている。
■フェデラーとナダルは良き思い出に…ジョコビッチとマレーの二強時代へ
ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は2回戦敗退を喫してウィンブルドンの王座を追われ、8日に発表される最新の世界ランクではこの10年間で自己最低の5位に陥落する。
現在31歳のフェデラーが1年前に果たしたウィンブルドン(The Championships Wimbledon 2012)制覇は、自身にとって2010年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2010)以来、10大会ぶりのメジャー優勝だった。
元世界ランク1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)はフェデラー同様、今年のウィンブルドンで早期敗退に追い込まれており、プロとして臨んだグランドスラムで自身初の初戦敗退を喫している。
スペイン出身の27歳は7か月間の長期離脱を強いられながら、今年2月に復帰してからは自身8度目の全仏オープン(French Open 2013)制覇を含め快進撃を続けていた。とはいえ、2010年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2010)優勝を最後に、全仏以外のメジャー大会ではタイトルから遠ざかっている。
直近のグランドスラム34大会のうち33大会はジョコビッチ、マレー、フェデラー、ナダルが優勝を独占しており、ここ11大会のうち7大会は世界ランク1位のジョコビッチと同2位のマレーがタイトルを獲得している。
今季のジョコビッチは全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2012)で通算4度目の優勝を飾り、全仏オープンでは準決勝でフルセットの末にナダルに敗れた。
マレーは全豪オープン決勝でジョコビッチに敗れて準優勝に終わり、全仏オープンは腰の故障を理由に出場を回避している。
通算17個のメジャータイトル獲得を誇るフェデラーは、全豪オープンで準決勝敗退、全仏オープンで準々決勝敗退となっている。
ナダルは全豪オープンまでにけがからの復帰が間に合わず、深刻さを増すひざへの負担を考えると二度とウィンブルドンに参戦できないかもしれないという懸念に苛まれている。
1980年代にグランドスラム7勝を挙げたスウェーデン出身のマッツ・ビランデル(Mats Wilander)氏は、マレーとジョコビッチの二大勢力が今のテニス界で突き抜けていると断言した。
「アンディ・マレーは今後6個、7個、8個、9個、10個ものメジャータイトルを手にするだろう。それを阻止できるのはノバク・ジョコビッチしかいない」
「この2人の間でどちらがより偉大な記録を残すかでしのぎを削ることになる。2人のライバル関係がさらに進化し、四大メジャーにおけるすべてのサーフェスで他を圧倒していくことを本人たちにも自覚してほしい」
■苦境に立つフェデラーとナダル
今季の思わぬ低迷を受けて、フェデラーは残りシーズンの試合数を減らす決断を下した。
しかし、米国開催のハードコートシーズンを前にドイツ・ハンブルク(Hamburg)で15日に開幕するドイツ・オープン(German Tennis Championships 2013)、さらに翌週にスイス・グシュタード(Gstaad)で開催されるクレディ・アグリコル・スイス・オープン(Credit Agricole Suisse Open 2013)と、比較的小規模なクレーコート大会に連続参戦することは周囲を驚かせた。
2013年に入ってフェデラーが世界ランク10位以内の選手から白星を挙げたのは、全豪オープン準々決勝でのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)戦のみであり、世界ランク116位のセルジ・スタホフスキ(Sergiy Stakhovsky、ウクライナ)に敗れ、最近10年間に出場したグランドスラムでは最も早い2回戦敗退に終わったウィンブルドンの悪夢から、1日も早く脱したいという必死さが表れている。
これまで36大会連続でグランドスラム8強入りを果たしていたフェデラーが、準々決勝まで進めなかったのは2004年の全仏オープン以来となった。
来年またウィンブルドンに戻ってくることを誓ったフェデラーだが、2014年大会の1か月半後には33歳の誕生日を迎える。
そこで8度目の大会制覇を果たせば、1975年に当時31歳のアーサー・アッシュ(Arthur Ashe)氏が樹立した(オープン化以降の)大会最年長優勝記録を塗り替えることになる。
一方でナダルは今年のウィンブルドンで通算35度目のメジャー出場を果たしているが、1回戦で姿を消したのは今回が初めてとなった。
しかし、ウィンブルドンは4週にわたるグラスコートシーズンの一環であり、ナダルには避けがたい不安要素がついて回る。
2004年と2009年はひざの故障のためウィンブルドンを欠場した。特に2009年は出場した全仏オープンで唯一タイトルを逃したシーズンであり、2008年にウィンブルドン初制覇を果たしたナダルは涙ながらに連覇への挑戦を断念した。
さらに2012年大会ではチェコのルカシュ・ロソル(Lukas Rosol)に敗れて2回戦敗退を喫し、同年のロンドン五輪、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2010)、さらに今年の全豪オープン欠場のきっかけとなった。
ナダルは膝を理由に敗戦をしたとする見解を否定し、残りシーズンの参戦予定についても明言を避けている。(c)AFP/Dave JAMES
世界ランキングのトップ2を独占する両者の対決は、四大大会(グランドスラム)という舞台において新たなる二強時代の到来を印象付けた。共に26歳の2人は、誕生日もわずか5日しか違わない。
ジョコビッチとマレーは、直近のグランドスラム4大会のうち3大会の決勝で顔を合わせている。
■フェデラーとナダルは良き思い出に…ジョコビッチとマレーの二強時代へ
ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は2回戦敗退を喫してウィンブルドンの王座を追われ、8日に発表される最新の世界ランクではこの10年間で自己最低の5位に陥落する。
現在31歳のフェデラーが1年前に果たしたウィンブルドン(The Championships Wimbledon 2012)制覇は、自身にとって2010年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2010)以来、10大会ぶりのメジャー優勝だった。
元世界ランク1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)はフェデラー同様、今年のウィンブルドンで早期敗退に追い込まれており、プロとして臨んだグランドスラムで自身初の初戦敗退を喫している。
スペイン出身の27歳は7か月間の長期離脱を強いられながら、今年2月に復帰してからは自身8度目の全仏オープン(French Open 2013)制覇を含め快進撃を続けていた。とはいえ、2010年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2010)優勝を最後に、全仏以外のメジャー大会ではタイトルから遠ざかっている。
直近のグランドスラム34大会のうち33大会はジョコビッチ、マレー、フェデラー、ナダルが優勝を独占しており、ここ11大会のうち7大会は世界ランク1位のジョコビッチと同2位のマレーがタイトルを獲得している。
今季のジョコビッチは全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2012)で通算4度目の優勝を飾り、全仏オープンでは準決勝でフルセットの末にナダルに敗れた。
マレーは全豪オープン決勝でジョコビッチに敗れて準優勝に終わり、全仏オープンは腰の故障を理由に出場を回避している。
通算17個のメジャータイトル獲得を誇るフェデラーは、全豪オープンで準決勝敗退、全仏オープンで準々決勝敗退となっている。
ナダルは全豪オープンまでにけがからの復帰が間に合わず、深刻さを増すひざへの負担を考えると二度とウィンブルドンに参戦できないかもしれないという懸念に苛まれている。
1980年代にグランドスラム7勝を挙げたスウェーデン出身のマッツ・ビランデル(Mats Wilander)氏は、マレーとジョコビッチの二大勢力が今のテニス界で突き抜けていると断言した。
「アンディ・マレーは今後6個、7個、8個、9個、10個ものメジャータイトルを手にするだろう。それを阻止できるのはノバク・ジョコビッチしかいない」
「この2人の間でどちらがより偉大な記録を残すかでしのぎを削ることになる。2人のライバル関係がさらに進化し、四大メジャーにおけるすべてのサーフェスで他を圧倒していくことを本人たちにも自覚してほしい」
■苦境に立つフェデラーとナダル
今季の思わぬ低迷を受けて、フェデラーは残りシーズンの試合数を減らす決断を下した。
しかし、米国開催のハードコートシーズンを前にドイツ・ハンブルク(Hamburg)で15日に開幕するドイツ・オープン(German Tennis Championships 2013)、さらに翌週にスイス・グシュタード(Gstaad)で開催されるクレディ・アグリコル・スイス・オープン(Credit Agricole Suisse Open 2013)と、比較的小規模なクレーコート大会に連続参戦することは周囲を驚かせた。
2013年に入ってフェデラーが世界ランク10位以内の選手から白星を挙げたのは、全豪オープン準々決勝でのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)戦のみであり、世界ランク116位のセルジ・スタホフスキ(Sergiy Stakhovsky、ウクライナ)に敗れ、最近10年間に出場したグランドスラムでは最も早い2回戦敗退に終わったウィンブルドンの悪夢から、1日も早く脱したいという必死さが表れている。
これまで36大会連続でグランドスラム8強入りを果たしていたフェデラーが、準々決勝まで進めなかったのは2004年の全仏オープン以来となった。
来年またウィンブルドンに戻ってくることを誓ったフェデラーだが、2014年大会の1か月半後には33歳の誕生日を迎える。
そこで8度目の大会制覇を果たせば、1975年に当時31歳のアーサー・アッシュ(Arthur Ashe)氏が樹立した(オープン化以降の)大会最年長優勝記録を塗り替えることになる。
一方でナダルは今年のウィンブルドンで通算35度目のメジャー出場を果たしているが、1回戦で姿を消したのは今回が初めてとなった。
しかし、ウィンブルドンは4週にわたるグラスコートシーズンの一環であり、ナダルには避けがたい不安要素がついて回る。
2004年と2009年はひざの故障のためウィンブルドンを欠場した。特に2009年は出場した全仏オープンで唯一タイトルを逃したシーズンであり、2008年にウィンブルドン初制覇を果たしたナダルは涙ながらに連覇への挑戦を断念した。
さらに2012年大会ではチェコのルカシュ・ロソル(Lukas Rosol)に敗れて2回戦敗退を喫し、同年のロンドン五輪、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2010)、さらに今年の全豪オープン欠場のきっかけとなった。
ナダルは膝を理由に敗戦をしたとする見解を否定し、残りシーズンの参戦予定についても明言を避けている。(c)AFP/Dave JAMES