【6月17日 AFP】男子テニス、エイゴン選手権(AEGON Championships 2013)は16日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は5-7、7-5、6-3で大会第5シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を下し、大会通算3度目の優勝を果たした。

 昨年大会(AEGON Championships 2012)王者のチリッチに押されながらも、2012年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)覇者で世界ランク2位のマレーは貫禄あるプレーで逆転に成功し、8日後にオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)で開幕するウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)での活躍を予感させた。

 ウィンブルドンの男子シングルスでは久しく優勝者が出ていない英国勢にとって、マレーが圧倒的な強さを見せた今大会は完璧な前哨戦となった。

 26歳のマレーは2009年と2011年にも大会制覇を果たしており、この5年間で3度目の優勝となる。今シーズンはソニー・エリクソン・オープン2013(Sony Ericsson Open 2013)以来のタイトル獲得となり、キャリア通算でのタイトル獲得数を27とした。

 開幕前は全仏オープンテニス(French Open 2013)の欠場に追い込んだ腰痛の影響が懸念され、さらにこの試合の第1セットでは脚の付け根を痛めた様子を見せたことでさらなる故障についても心配されたが、試合後に本人は英国放送協会(BBC)に対してこう語った。

「かなりぬれた状態で滑っただけ。付け根のあたりに少し痛みを感じたけど、そんなにひどくなかったので安心した」

「マリンはグラスコートの得意とする世界有数の選手。僕たちはこれまでも接戦を繰り広げてきて、最後にこうして勝ち抜くことができてありがたいと思っている。マリンは今回もすごくいいテニスをしていたからね」

 昨シーズンのグラスコート大会はマレーの独壇場だった。自身初の決勝進出を果たしたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)では準優勝に終わったものの、同じ会場で行われたロンドン五輪では決勝戦でロジャー・フェデラー(Roger Federer)を破って金メダルを獲得している。(c)AFP/Steven GRIFFITHS