【5月29日 AFP】 全仏オープンテニス(French Open 2013)に参戦する男子世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)は28日、大会が開催されているローラン・ギャロス・スタジアム(Stade Roland Garros)のセンターコートに屋根が設置されるまで5年も待つのは長すぎるとし、天候等の影響を受けた場合に有効となる投光照明の設置を求めた。

 四大大会(グランドスラム)では唯一勝ったことのない全仏オープンのタイトル獲得し、史上8人目の生涯グランドスラム達成を目指すジョコビッチは、試合開始予定時刻から大幅に遅れた現地時間の午後6時半すぎにようやく初戦を迎えた。

 28日は雨の影響で試合予定が4時間以上も遅れ、予定されていた試合のうち13試合が翌日に持ち越され、3試合が日没のため中断を余儀なくされた。

 ローラン・ギャロス・スタジアムのセンターコート、コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)には可動式の屋根が2018年に設置される予定となっている。すでにウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)や全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)の会場はセンターコートに屋根が取り付けられており、試合の進行をスムーズ化する点で役立っている。それでもジョコビッチは、屋根の設置より先にやるべき対応があるとの見解を示した。

「(2018年は)あまりに遠すぎるが、それは仕方のないことだろう。テニス界の将来を考えると、いずれはすべての会場のセンターコートに屋根が取り付けられるべきだが、全米オープンは例外。そういう大会もまた必要なんだ」

「ただ、照明の設置は今すぐにでもすべきだと思う。暗くて見えないという理由で21時、21時半あたりには試合を終えなくてはならない。照明さえあればもう数時間はプレーを続けることができるし、屋根の設置に比べればそんな大規模なプロジェクトでもないだろう。この1、2年以内に実現することを願っているよ」

 狭さが特徴とされるローラン・ギャロス・スタジアムは、スペースを広げるなどの改良プロジェクトに3億4000万ユーロ(約448億2400万円)の予算を割いており、プロジェクトに対しては賛否両論あるが、センターコートの屋根の設置は同プロジェクトの目玉となっている。

 大会第1シードのジョコビッチは1回戦でベルギーのダビド・ゴフィン(David Goffin)を7-6、6-4、7-5で下し、2回戦に進出している。(c)AFP/Dave James