【4月22日 AFP】男子テニス、モンテカルロ・オープン(Monte Carlo Masters 2013)は21日、モナコのモンテカルロ(Monte Carlo)でシングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-2、7-6で第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を下し、優勝に輝いた。

 ナダルの大会9連覇の夢が、ジョコビッチによって閉ざされた。

 ジョコビッチは大会開幕前に右足首を負傷して不安なスタートを切ったが、痛みに耐えて戦い続け、ツアー37勝目、ATPマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)となる大会制覇を飾った。

 ナダルは16歳で初出場した2003年に黒星を喫して以降、この大会では2005年から2012年まで8連覇しており、モンテカルロでは最強を誇っていた。

 そのクレーコートの王者ナダルを1時間51分で制したジョコビッチは、勝利の喜びを語った。

「10日前に僕の優勝を予想していたとしても、正直言ってその時には現実的ではないと思っただろう。足首の痛みに加えて、精神的にも肉体的にも感情的にも大きな挑戦だった。しかしトーナメントが進むにつれ良くなっていき、クレーコートの大会シーズンを迎えるにあたり最高のスタートを切ることができた」

 ジョコビッチは2009年、2012年の決勝でいずれもナダルに敗れており、この優勝がモンテカルロ初制覇となった。

 一方、2月まで7か月間膝のけがで戦線離脱していたナダルは、この敗戦でクレーコートでの戦績を38勝6敗とした。これまでにクレーでナダルを倒した選手はわずか3人しかおらず、ジョコビッチが3度、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が2度、オラシオ・ゼバロス(Horacio Zeballos、アルゼンチン)が1度ナダルに土をつけている。

 ジョコビッチに敗れるまでモンテカルロで46連勝を続けてきたナダルは「ノバクのプレーはただ驚きだった」とジョコビッチに賛辞を贈り、「僕はもちろん常に勝ちたいと思っている。でもこれがスポーツだ。悲劇ではない。僕はこの8年間、一度も負けていなかった。それが重要なことだ」とコメントした。

 ナダルは2月の復帰以来5大会連続で決勝に出場しており、今大会では決勝に至るまで1セットしか落としていなかった。

 ナダルは落胆した様子を見せず、22日に開幕するバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2013)の3連覇に向け気持ちを切り替えている。

 「5大会連続で決勝に進出できるなんて。(欠場中の)4か月前にそれを知っていたら、僕は感極まって泣いていただろう。今は、再び世界最高のプレーヤと戦えることを最高の幸せだと思っている」とナダルは語った。(c)AFP/Scott WILLIAMS