【3月21日 AFP】米・フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)で19日に開幕したテニス、ソニー・エリクソン・オープン2013(Sony Ericsson Open 2013)の初戦を目前に控えた大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が会見に臨み、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の欠場が大会に影響を及ぼすことはないと語った。

■優勝を目指す世界1位のジョコビッチ

  ジョコビッチは、米カリフォルニア(California)州インディアン・ウェルズ(Indian Wells)で開催されていたBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2013)での準決勝敗退を経て、今大会では盛り返しを目指している。

 一方、けがからの復帰後、17日のパリバ・オープン決勝での勝利を含む3タイトルに輝いているナダルは、酷使したひざを休めるために今大会を欠場。また17度の四大大会(グランドスラム)優勝経験を持つフェデラーも、迫るクレーシーズンに向けて調整するために出場を見送った。

 自身も同じくクレーシーズンを控えているものの出場を決めたジョコビッチは、自身4度目の大会制覇を目指しており、「(ナダルとフェデラー)がいなくても、素晴らしいトーナメントになるよ。この大会でプレーするのをとても楽しみにしている」とコメント。

「私はこれまでにとても良い成績を残してきた。だからこそ自分がまた良い結果が出せることを信じている。」と意気込みを語った。

 今季に入って17勝挙げているジョコビッチは、2013年にはすでに自身4度目の全豪オープン制覇と、同じく4度目のドバイ・テニス選手権の優勝を果たしている。

 しかし16日に行われたBNPパリバ・オープンの準決勝で、ファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)に6-4、4-6、4-6で敗れたジョコビッチは敗れ連勝を22でストップ。2012年10月31日にパリ・マスターズ(BNP Paribas Masters 2012)で米国のサム・キュエリー(Sam Querrey)に土をつけられて以来初の敗戦を喫した。

 ジョコビッチはシード選手にとって初戦となる22日の2回戦で、2012年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)でナダルを退けたチェコのルカシュ・ロソル(Lukas Rosol)と対戦する。

 なお、女子では世界ランク1位のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が6度目のマイアミ制覇を目指す。

 2月に世界ランク1位に返り咲いて以降、初めて米国での大会に臨むウィリアムスは「トップになれてとても素晴らしい気分。色々な苦労があって、たくさん努力もした。そしてあまり期待はしていなかったものの、この年になって再び頂点に立つことが出来た。とてもワクワクする」とコメントした。

 ウィリアムスは21日の初戦でイタリアのフラビア・ペネッタ(Flavia Pennetta)と対戦する。
 
■全米オープンの賞金総額が5000万ドルに

 全米オープンがこの度、2017年までに賞金総額を5000万ドル(約48億円)に値上げすると発表したのを受けて、ジョコビッチは「賞金の値上げは前向きな一歩だ。選手たちからの要望に対し、全米オープンは良い反応を示してくれた。また、選手が過去にも増して一致団結しているという事が示された」と喜びをあらわにした。

「このように賞金額が大幅に上がったことは何年ぶりのことか。我々はこの賞金を手にするにふさわしい仕事をしていると思う。トップレベルの選手だけではなく、世界ランク100位台や200位台にいる選手も、テニスを生業としている身としてより良い生活を送れるようになるべきだ」

「グランドスラムはとても大きな大会。開催期間は2週間にも渡るし、大会が生む利益は大きい。しかし選手がいなかったら、このような利益が生まれることはあり得ない。だからこの賞金の値上げを喜んでいる選手はたくさんいると思う」

(c)AFP