【9月13日 AFP】男子テニス、元世界ランキング1位のファン・カルロス・フェレーロ(Juan Carlos Ferrero、スペイン)が12日、現役を退く意向を表明した。

 男子ツアーのシングルスで通算16勝を挙げている32歳のフェレーロは、地元バレンシア(Valencia)で10月20日から開催されるバレンシア・オープン(Valencia Open)を最後に引退する予定と、大会主催者側が発表した。

 フェレーロの「バレンシア・オープンが自分にとって最後の大会になる。引退にはこれ以上ない舞台だ」とのコメントが、同大会会見で紹介された。

 「モスキート」のニックネームを持つフェレーロは、2003年の全仏オープンテニス(French Open Tennis Tournament 2003)を制覇し、同年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2003)では準優勝を飾った。

 しかし、フェレーロは直近の2カ月間は怪我の影響により試合から遠ざかっていた。

 ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)台頭前の2003年に、カルロス・モヤ(Carlos Moya)についでスペイン人選手として史上2人目の世界ランク1位に上り詰めたフェレーロは「1番寂しいのは試合に出られなくなること。空いた穴は簡単には埋まらないだろう」とコメントしている。

 また、国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup)でフェレーロは、スペインが初制覇を果たした2000年大会や、2004年大会での優勝に貢献した。

 フェレーロは「スペインにとって大切な勝利になることは承知していたから、2000年のデビスカップ優勝が最も思い出深い」と振り返っている。(c)AFP