【5月12日 AFP】(記事更新)マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2012)は11日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-7、3-6で大会第7シードのヤンコ・ティプサレビッチ(Janko Tipsarevic、セルビア)に敗れ、大会から姿を消した。

 世界ランク1位で前年王者のジョコビッチは試合後、論争の的になっている今大会のコートについて言及し、青色のクレーコートでは今後プレーしないことを表明した。

 ジョコビッチは、「今週のことはできる限り早く忘れ、本物のクレーコートでの試合に移りたい。運営側は好きなようにすればいいと思っているが、もしコートが青色のままであれば来年は出場しない」と話した。

 10日に3回戦敗退を喫した大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も、ジョコビッチと同様の苛立ちを見せており、2013年大会でコートが変更されなければ欠場することを示唆している。

■フェデラー、ベルディハらが4強入り

 一方、2009年覇者で大会第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は6-4、6-4で大会第5シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)を下し、シード上位選手で唯一勝ち残った。フェデラーは準決勝で通算対戦成績4戦4勝のティプサレビッチと対戦する。

 またフェデラーは、コートに関する論争に巻き込まれたくないとの意向を示した。

 良いクレーコートプレイヤーになりたければ、どんなコートにも対応できるようにならなければいけないとの見解を述べたフェデラーは、「マドリード側は、青色のクレーを使用するという賭けに出たんだ。ここは高度も他と違うし、選手同士で相談すべきだと思う。コートが滑りやすいことに疑いの余地は無いが、それはここ数年と変わらない。(運営側が)まだバランスの良い状態がわからないだけだ。僕らの仕事は、目の前の状況に適応することだ」と語っている。

 6週間の休養から復帰したばかりのフェデラーは、今シーズンのシングルス通算成績を26勝3敗としており、今大会で優勝すれば世界ランク2位に浮上する。

 同日行われたその他の試合では、第6シードのトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)が6-1、6-2で第15シードのフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)を下し、ベスト4に進出した。

 準決勝でベルディハは、前週のエストリル・オープン(Estoril Open 2012)覇者で、第16シードのアレクサンドル・ドルゴポロフ(Alexandr Dolgopolov、ウクライナ)を6-3、6-4で倒した第10シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)と対戦する。(c)AFP/Scott Williams