【7月7日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権2008(The Championships Wimbledon 2008)男子シングルス決勝。大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と対戦。ナダルはセットカウント3-2(6-4、6-4、6-7、6-7、9-7)のフルセットでフェデラーを下し、大会初優勝を果たした。

 ナダルが四大大会(グランドスラム)決勝史上まれにみる熱戦を制し、大会5連覇中のフェデラーを王者の座から引きずり落とした。

 第4セットに2度のマッチポイントのチャンスを逃したナダルだったが、最後にはフェデラーの歴史的な6連覇の夢を打ち砕き、4度の全仏オープン(French Open)のタイトルにウィンブルドンのタイトルを加えた。

 ナダルは「優勝を決めた瞬間の気持ちはうまく言い表せない。ウィンブルドンのタイトルを獲得できてとても幸せだ。優勝できるとは1度も思ったことはなかったけれど、ずっと夢に見てきた。マッチポイントがあったが、ロジャーはとてもタフだった。彼のテニスは勝敗にかかわらず優れているので賛辞を贈りたい。ロジャーは今でもナンバーワンであり、ベストプレーヤーだ。彼は5度も優勝を経験しているが、僕はたったの1度だけだ」と語っている。

 一方のフェデラーは「全てを試みた。ラファはチャンピオンに値する。彼は素晴らしいプレーをした。勝てなかったことは残念だが、来年また戻ってくる」と話し、自分よりも良いプレーをした選手に敗れたという事実を認めた。

 22歳のナダルは、1980年のビョルン・ボルグ(Bjorn Borg、スウェーデン)氏以来、史上3人目となる同一年に全仏オープン・テニス(French Open)とウィンブルドンを制した選手となり、スペイン人選手としては1966年のマニュエル・サンタナ(Manolo Santana)氏以来となる優勝を果たした。さらには6年間にわたるフェデラーのグラスコートでの連勝を65で止めた。

 4時間48分にわたる試合は、1982年にジミー・コナーズ(Jimmy Connors、米国)氏がジョン・マッケンロー(John McEnroe、米国)氏を下して優勝を収めた4時間16分の試合を上回り、ウィンブルドン史上最長の決勝戦となった。(c)AFP/Dave James