【6月10日 AFP】全仏オープン・テニス2007(French Open 2007)、男子シングルス決勝。大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の決勝を控え、今大会でナダルに敗れた3選手や解説者が優勝予想やコメントを出した。

 準決勝でナダルに敗れたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、「ナダルはクレーコートでは絶対の自信を持ってプレーしている。ナダルがコートに適応していることは誰が見ても明らかだ。常に同じレベルでプレーするナダルを相手にすることは簡単なことではない。(ハンブルクでの)前回の対戦で勝っているフェデラーにもチャンスはあるが、ナダルが3連覇を達成すると思っている」と語った。

 準決勝でナダルに敗れ、友人としてもナダルを知るカルロス・モヤ(Carlos Moya、スペイン)は、「ナダルから(クレーコートで)セットを奪った選手は僅かしいない。ナダルのサーブが不調ならばフェデラーにもチャンスはあるが、ナダルが終始集中してプレーするなら誰であろうと1セットも奪うことは出来ないだろう」と語った。

 4回戦でナダルに敗れたレイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt、オーストラリア)は、「ナダルから勝利することは難しい。ハンブルクでフェデラーに敗れた時よりもナダルのコンディションは良いと思うので、ナダルが優勢だと思っている」と語った。

 デビスカップ(2007 Davis Cup)でスペインの主将を務めたエミリオ・サンチェス・ビカリオ(Emilio Sanchez Vicario)は、「ナダルのプレッシャーにより相手はミスを犯し自滅する。ナダルはスプリンターのように早いだけでなく、マラソン選手のような持久力を持つ。論理的に考えてナダルが優勝候補だ」と語った。

 1980年代に3度の優勝を飾っているマッツ・ビランデル(Mats Wilander)氏は、フランスのレキップ紙(L’Equipe)に対し優勝予想に関してはコメントを控えたものの「フェデラーは昨年よりも精神面でかなり成長したので、ナダルに圧倒されることはないだろう」とのコメントを出し、前回のような一方的な試合になることはないとの見解を示した。

 ジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏は、「フェデラーが全仏に優勝すれば、ロッド・レーバー(Rod Laver)やピート・サンプラス(Pete Sampras)を超えて史上最も偉大な選手になる。ナダルを負かすことの出来る選手がいるとすれば、フェデラーだけだ。今大会を通してはフェデラーの方がいい動きをしていると思う」と、唯一フェデラーが優勢だとする見解を示した。

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