【8月13日 AFP】2006年、手こぎボートでの大西洋単独横断に成功した英国人女性ロズ・サベージさん(Roz Savage)さん(38)が12日早朝、今度は単独での太平洋横断に挑戦するため、米国オレゴン州(Oregon)との州境に近いカリフォルニア州(California)北部セントジョージ(Saint George)の小さな港を出航した。

 気象条件が整わなかったことから、出航は数週間、延期されていたが、出発した時刻には波は低く、ボートはしばらく浅瀬に乗り上げたが、ボートを深瀬に押し出して脱出し、現在は順調だという。成功すれば世界で初めての手こぎボートによる女性の太平洋単独横断となる。

 関係者によると、出航前のサベージさんは「朝食にコーンフレークとコーヒーをたくさんとった。非常に落ち着いており、まったくナーバスな様子はなかった」という。

 今回の挑戦には、大西洋横断時と同じ、全長7メートルの手こぎボート「ブロケード(Brocade)」号を使用。まず、2、3か月かけてハワイ(Hawaii)に向かい、その後、南太平洋の島国ツバルを経由、最終目的地のオーストラリアを目指す。全行程は1万800キロとなる。

 サベージさんは今回の航海の途上で、海上の漂流物についてビデオや写真によるレポートを行うことになっている。これらは、サベージさん自身のブログに随時掲載される予定。サベージさんはこの太平洋単独横断が「海洋環境破壊に対する注目を喚起することに繋がれば」と期待している。(c)AFP