【2月26日 AFP】2004年アテネ五輪の競泳で3つの金メダルを獲得したオーストラリアのジョディ・ヘンリー(Jodie Henry)が、激しい腹痛を引き起こす病気のため北京五輪への出場が危ぶまれていることが現地25日に明らかとなった。

 現在24歳のヘンリーは、3月に開催される五輪選考会への出場を協議するため、現地26日にオーストラリア代表チームのアラン・トンプソン(Alan Thompson)ヘッドコーチと会談すると豪デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙は報じている。

 また同紙は病気によりヘンリーは3か月間まともな練習を行っておらず、選考会を辞退する可能性は「徐々に高まっている」と伝えている。さらに同紙は専門医の見解として、ヘンリーの激しい腹痛は骨盤周辺の筋肉群の不均衡が原因であり、そのため練習の間は鎮痛剤への依存を余儀なくされているとしている。

 ヘンリーのマネージャーを務めるトニー・ボックス(Tony Box)氏は同紙に対し、ヘンリーの病気を治すには高度な理学療法が必要とされ、8月に開幕する北京五輪に出場するための唯一のチャンスである選考会の前に治療が終わることはないだろうと語っている。

 同紙に対しボックス氏は「ヘンリーは選考会を欠場する危険性がある。彼女の今後については不確かだと言うのが間違いなくフェアな判断だろう。良いニュースは我々は患部を治療しているので状態は悪化していないということで、悪いニュースは状態は急速には良くなっていないということだ。8月までに90%は良くなっているだろうが、最初に考えなければならないのは明らかに3月のことだ。現実的に言って、選考会に向け準備することが時間の無駄を意味するのであれば、彼女はここで立ち止まり次の目標を据えて新たなプログラムに着手した方がいいのかもしれない」と語っている。

 なお、ボックス氏は「彼女は引退はしたくないと言っている」としており、ヘンリーはもし北京五輪に出場できなくても引退は考えていないことを明らかにしている。(c)AFP