【8月22日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のエドゥアルド・パエス(Eduardo Paes)市長が21日、同国のようなスポーツ政策が不足している国が2016年の夏季五輪を主催することに対し、遺憾の意を示した。

「ブラジルが夏季五輪の主催国なのは残念だ。リオデジャネイロは五輪の遺産を引き継ぐことになる。国の政策は連邦政府が作らなければいけないというのに」とパエス市長は、23日に放送予定のスポーツ専門チャンネルESPNとのインタビューで語った。

 パエス市長の話すところによると、リオデジャネイロには大会後、五輪のために建設されたインフラという「遺産」が残されることとなる。しかし、五輪が終わった後、スポーツ施設の運営を誰が担うかははっきりしていないという。

 また同市長は、ブラジルのスポーツ機関のトップ役員らの働きを批判。同役員らが終身官としてその役職に鎮座しつづけることは「不祥事」だと主張し、制度の改善を呼びかけた。

「不祥事だ。彼らによるオペレーションのありさまは恥ずかしい。しかも彼らは一生その役職にありつづけるのだ。この国のリーダーの質を考えると、ブラジルでスポーツ大会を管理することは難しい」

 さらにパエス市長は、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開催を翌年に控える中、国際サッカー連盟(FIFA)に対しても苦言を呈し、「FIFAはスタジアムのことにしか興味がない」と非難した。

 6月には100万人以上もの国民がブラジル各地でデモを行い、W杯や五輪大会の開催にかかる莫大な費用に対して抗議した。(c)AFP