【2月1日 AFP】2004年アテネ五輪と2008年北京五輪の柔道金メダリストで、準強姦(ごうかん)罪に問われている内柴正人(Masato Uchishiba)被告が1日、実刑判決を言い渡された。柔道界はコーチの暴力問題も発覚しており、最悪の一週間となった。

 都内のホテルで酒に酔って寝ていた10代の教え子の女子柔道部員に性的暴行を加えた罪で起訴されていた内柴被告に対し、裁判長は懲役5年の実刑判決を言い渡した。

 事件は九州看護福祉大学(Kyushu University of Nursing and Social Welfare)の女子柔道部員が東京都内で合宿を行っていた2011年9月に発生した。

 カラオケ店で飲酒した後、ホテルの自室で寝ていた女性は、内柴被告に暴行されていることに気付き、目が覚めたとしている。

NHKは、女性が「何してるんですか、やめてください」と叫んで抵抗したにもかかわらず、内柴被告が女性の口を手で押さえ、テレビの音量を上げたとする検察側の主張を報じた。

 裁判では一貫して「性行為は合意の上だった」と無罪を主張していた内柴被告は、判決を受けて即日控訴した。

 内柴被告の判決は、女子日本代表選手に対する平手打ちや竹刀を使った体罰が発覚し、事実を認めた女子日本代表監督が辞意を表明する事態に発展した柔道界に追い討ちをかけた。

ロンドン五輪で女子柔道日本代表チームを率いた園田隆二(Ryuji Sonoda)監督は、告発で明らかになった暴言や暴力行為を認めている。

 記者会見を行った園田監督は、「私の行動や言動により、選手や皆様に大変なご迷惑をおかけしていることを大変深く反省しています」と語った。(c)AFP