【11月16日 AFP】東京都が招致を目指している2020年夏季五輪のメイン会場となる予定の新国立競技場のデザインが15日、発表された。

 自転車競技のヘルメットに似たアーチ型の開閉式屋根を備えた設計は、2012年ロンドン五輪の水泳競技に使われたアクアティクス・センター(Aquatics Centre)をデザインしたイラク出身の英国の建築家、ザハ・ハディド(Zaha Hadid)氏の手によるもの。国立競技場を運営する日本スポーツ振興センター(Japan Sport Council)が世界から公募し、集まった46点のデザインの中から最優秀賞に選ばれた。ハディド氏には賞金として2千万円が贈呈された。

 新競技場は8万人収容で、総事業費は1300億円を見込んでいる。1965年東京五輪会場として作られた現在の国立競技場を取り壊した後に建て替えられる予定だ。デザイン審査委員長を務めた建築家の安藤忠雄(Tadao Ando)氏は、ハディド氏のデザインについて「スポーツに大事な躍動感がある」と評価した。 

 新国立競技場の建設は、ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)が開催される2019年までに完了する必要がある。東京が五輪招致に成功すれば、翌20年にメイン会場として使用される。2020年夏季五輪の開催地には東京のほか、スペインのマドリッド(Madrid)とトルコのイスタンブール(Istanbul)が立候補しており、来年9月にアルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)で正式決定される。(c)AFP