【6月17日 AFP】国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)は16日、国内五輪委員会(National Olympic CommitteesNOC)などが2012年ロンドン五輪のチケットを不正売買しているという指摘を英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)から受け、調査を開始した。

 同紙は、複数のNOCの委員や正式なチケット販売業者が何千枚にも及ぶ同五輪のチケットを定価の最大10倍の値段で闇市場に不正転売していたと報じている。同紙は不正が54か国に渡って行われており、全ての証拠はIOCに提出済みだとしている。

 これに対しIOCは、NOCや販売業者の不正行為の裏付けがとれれば、厳重な処罰を下すと発表した。

 IOCは「複数のNOCや販売業者がルールを破り、規定外の場で相場以上の値でチケットの売買を行っているとの指摘を受け、IOCは早急な事実確認の指示を倫理委員会に行った」と声明を発表した。

 また、「IOCはこれらの申し立てを真摯(しんし)に受け止め、すでに調査の第一段階に入っている」と付け加えている。

 各NOCに配布されたチケットは当該国のみでの販売を原則としており、承認された販売業者に分配することを許可されている。また、チケットを正規の値段から20%以上引き上げることや、不正業者との取引は禁じられている。(c)AFP