【10月11日 AFP】広島市と長崎市が2020年夏季五輪の共同開催都市として立候補する検討に入ったと、11日の国内各紙が伝えた。

　第2次世界大戦で原子爆弾を投下された両市は「核なき世界」をテーマに五輪開催を目指す意向で、近く招致の可能性について検討する合同委員会を設置する見通し。2020年夏季五輪の開催地は2013年に決定される。

　2020年までの核兵器廃絶を訴える「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を提唱した秋葉忠利（Tadatoshi Akiba）広島市長は以前から、世界平和のために五輪を同市に招致したいとの希望を述べていた。広島では1994年に、アジア地域の国際総合大会である「アジア競技大会（Asian Games）」が開催されている。広島－長崎間は約300キロの距離だ。

　国際オリンピック委員会（International Olympic Committee、IOC）は「五輪は1都市開催」を原則としているが、例外もある。たとえば2008年の北京五輪では、香港（Hong Kong）で馬術競技が行われた。
　
　今月2日のIOC総会では、2016年夏季五輪の開催地にブラジル・リオデジャネイロ（Rio de Janeiro）が決定。落選した東京は、2020年夏季五輪の開催地として再挑戦するかどうかまだ決定していない。(c)AFP