【8月6日 AFP】アジア・五輪評議会(Olympic Council of Asia;OCA)のシェイク・アーマド・アル=ファハド・アル=サバーハ(Sheikh Ahmad Al-Fahad Al-Sabah)会長によれば、北京五輪でのアジアの国々の成功が今後アジアにおけるスポーツ界の発展のためには不可欠な要素になるという。

 サバーハ会長は、アジアはスポーツの世界で前進する準備は出来ていて、その存在をスポーツの世界で強豪国として世界に知らしめるべきと考えている。

 1991年に現職に就任して以来サバーハ会長は、五輪の活動を牽引してきており、主に中国、日本、韓国の成功により既にスポーツの世界でアジアが強豪国の集まる大陸になっていることを評価している。

 しかし同時にサバーハ会長は、タイのような国が2004年のアテネ五輪以上のメダル数を目標にすべきとする一方で、インドやパキスタンを始めとするいくつかの中東諸国(歴史的に何らかの問題を抱えている国)にとっては、北京五輪を自国の名誉を回復する良い機会にすべきとも考えている。

 クウェートにあるOCA本部で行われたAFPのインタービューで、サバーハ会長は、「約20年振りに五輪がアジアで開催されるので、アジアの若い世代の人々はこの五輪を忘れられないイベントにしようと楽しみにしているはず。この五輪を成功させる事は中国にとってだけではなく、アジアの国々にとっても極めて重要で、世界中のトップアスリートたちと共に自分たちの本拠地で戦える事は素晴らしい機会になる。五輪で良い結果を出す事はやる気を鼓舞するだけでなく、選手に世界の舞台でも戦えるんだという自信を与える事になる」と話した。

 2004年のアテネ五輪で、中国は米国に次ぐ32個の金メダルを獲得し、日本もロシアやオーストラリアを凌ぐ16個の金メダルを獲得した。韓国も9個の金メダルを獲得している。タイは3個、台湾は2個、インドネシアは1個の金メダルをそれぞれ獲得している。世界の目は北京五輪で中国が獲得メダル数で米国を追い抜くのでは、と見ている。

 開催国の中国には当然大きな期待が集まるが、サバーハ会長は中国がメダル獲得数で米国を上回ってくれると確信している。「中国は世界一になる事が出来る。中国は短期間でスポーツ大国の仲間入りをした。私は北京五輪の後で中国が世界一のスポーツ大国になっていると確信している」と話した。

 (c)AFP/Martin Parry