【9月9日 AFP】ボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦は8日、ロシアのモスクワ(Moscow)で行われ、同級王者のビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko、ウクライナ)は、挑戦者のマヌエル・チャー(Manuel Charr、ドイツ)をレフェリーストップによる4回TKOで下し、王座防衛に成功した。

 この結果、41歳のクリチコは通算戦績を45勝2敗とし、クリチコと対戦するまで21連勝中だった27歳のチャーは21勝1敗となった。

 レバノンのベイルート(Beirut)出身で元キックボクサーのチャーは、21戦無敗でWBC世界ランキング7位につけていたが、これまで彼が対戦した相手は実力の劣る選手ばかりだった。

 通算17回目の世界ヘビー級タイトルマッチでチャーの前に立ちはだかった長身のクリチコは、強力なジャブで試合の主導権を握ると、2回には挑戦者から8カウントのダウンを奪った。

 3回にチャーは立ち直りを見せたものの、迎えた4回残り56秒の場面でクリチコの左フックがチャーの右目上部をカットして大流血となり、これ以上の試合続行は不可能と判断したレフェリーはクリチコのTKO勝ちを宣告した。(c)AFP