【2月21日 AFP】】ボクシング、ヘビー級のデレック・チソラ(Dereck Chisora、英国)に永久追放処分が科される可能性が出てきた。

 チソラは、18日にドイツ・ミュンヘン(Munich)で行われたWBC世界ヘビー級タイトルマッチで、王者ビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko、ウクライナ)に判定負けを喫した後、記者会見場で元WBA世界ヘビー級王者のデビッド・ヘイ(David Haye、英国)氏と乱闘騒ぎを起こし、英国ボクシング管理委員会(British Boxing Board of Control、BBBofC)による意見聴取を3月14日に受けることになった。

 BBBofCのロバート・スミス(Robert Smith)書記長は英国放送協会ラジオ5ライブ(BBC Radio 5 Live)に対し、「委員会は罰金や出場停止を科すだけの権力を持っている。ライセンスの剥奪も可能だ」と語り、チソラの現役生活に終止符を打つ処罰が下る可能性を明かした。

 乱闘騒ぎの中、ヘイ氏に対して「撃つぞ」と脅しをかけたチソラは、英国帰国便を待つミュンヘン空港(Munich Airport)でトレーナーとともに当局に拘束されたもののその後釈放され、19日夜に英国に帰国している。

 チソラとヘイ氏は20日に謝罪の声明を発表しているものの、ドイツ当局は起訴されて有罪となれば両者ともに懲役刑を受ける可能性があるとしている。

 2011年に引退を表明したヘイ氏はBBBofCのライセンスを保持していないため、委員会が制裁を科すことは難しい。

 一方、チソラのプロモーターを務めるフランク・ウォーレン(Frank Warren)氏は、今回の乱闘騒ぎの責任はチソラだけが負うのではなく、両成敗されるべきだと語った。

 英国放送協会ラジオ5ライブに対しウォーレン氏は「チソラをかばうわけじゃない。ただ事実を、実際に起こったことを説明しているだけだ。全員が責任を負うべきだ。デレック・チソラ、デビッド・ヘイ、BBBocfC、そして私自身もだ」とコメントしている。(c)AFP

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