【2月20日 AFP】ボクシング、ヘビー級のデレック・チソラ(Dereck Chisora、英国)が19日、18日にドイツ・ミュンヘン(Munich)で出場したWBC世界ヘビー級タイトルマッチ後の記者会見場で乱闘騒ぎを起こし、逮捕された。チソラはその後釈放されている。

 同級王者のビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko、ウクライナ)に敗れたチソラは、会見場で同対戦の解説を行った元WBA世界ヘビー級王者のデビッド・ヘイ(David Haye、英国)氏に対し、撃ってやると脅したとされ、英国行きの飛行機を待つミュンヘン空港(Munich Airport)で当局に拘束された。

 当局はチソラを傷害と脅迫の容疑で、チソラのトレーナーとヘイ氏を暴行の容疑で捜査していると発表し、チソラとトレーナーを拘束したものの、ヘイ氏の行方が特定されていないとしている。

 その後、チソラとトレーナーは釈放され、英国への帰国が許されている。

 チソラは会見場でヘイ氏から「負け犬」呼ばわりされると、着席していたテーブルから立ち上がりヘイ氏のもとに向い、両者は激しい言葉を交わしながら乱闘を起こした。チソラはその間に何度か「撃つぞ」と繰り返し、ヘイ氏はカメラマンの持ち込んだ三脚を振り上げた。両者は関係者に引き離されたものの、ヘイ氏のトレーナーを務めるアダム・ブース(Adam Booth)氏が頭部を負傷した。

 チソラは17日行われた試合前の公開計量では対戦相手のクリチコの顔をはたき、クリチコとの対戦のゴング数分前にはクリチコの弟でIBF・WBO・WBA世界ヘビー級王者のウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)の顔に、水を吐きかけていた。(c)AFP

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