【7月16日 AFP】男子短距離のタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)とアサファ・パウエル(Asafa Powell、ジャマイカ)らトップ選手が薬物検査で陽性を示したことで陸上競技界に衝撃が走る中、国際陸上競技連盟(International Association of Athletics FederationsIAAF)は15日、反ドーピング体制が正常に機能していると指摘した。

 同連盟は「断固とした」態度で薬物違反の撲滅に取り組んでいるとし、クリーンな競技と信じて臨んでいる大多数の競技者に対して責任があるとの立場を示している。

 IAAFは、「そういった選手(大多数の競技者)がいるからこそ、盤石で広範囲を網羅する精巧なプログラムを構築した」と電子メールによる声明を述べている。

「私たちが定める反ドーピング規則に違反した者が同プログラムによって見極められ、追放されることが今回の一件で証明された」

「反ドーピングプログラム、そして陸上界の信頼性は損なわれるのではなく、深まった。ドーピング違反が発覚するというのは同時に、それだけ多くのアスリート、指導者、関係者がクリーンな競技を信じて私たちに協力しているということだ」

 ゲイとパウエルという世界歴代4位までのタイムを持つ選手のうち2人がドーピング検査で陽性となり、14日にはそれぞれが検査結果の事実を認めている。(c)AFP