【6月29日 AFP】恋人を射殺した疑いがもたれている南アフリカの義足ランナー、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)被告が、トレーニングを再開すると同被告の家族が明らかにした。

 ピストリウス被告は大会出場は予定しておらず、あくまでも自身の精神状態のためにトレーニングを行うという。

 発表された声明文で、被告の家族は、「オスカーはトラックでのトレーニングを小さな規模で再開することに決めました。彼は正式に陸上競技に復帰しようとは考えておらず、大会出場を視野に入れてトレーニングを行うわけではありません」と発表した。

「彼の家族や親しい友人は、審理を前に、オスカーが精神的なバランスや感情の安定を保つことができるように、毎週数時間、トラックで過ごすことを勧めました」

 パラリンピック金メダリストのピストリウス被告は、「ブレードランナー」という異名でも知られ、ロンドン五輪では義足の選手として初めて健常者と並んで五輪に参加して世界中の人に希望を与えた。

 しかし今年の2月14日に恋人だったモデルのリーバ・スティンカンプ(Reeva Steenkamp)さんを、南アフリカの首都、プレトリア(Pretoria)市内の高級住宅地にある自宅で射殺した疑いで追訴された。

 ピストリウス被告はスティンカンプさんを侵入者だと間違えたと述べている。

 同被告の予備審問は8月19日に開始する。(c)AFP