【6月7日 AFP】陸上のダイヤモンドリーグ2013(IAAF Diamond League 2013)は6日、第5戦のゴールデンガラ(Golden Gala Roma)がイタリアのローマ(Roma)で行われ、米国のジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin)が、男子100メートルで五輪金メダリストのウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)を破った。

 カタールのドーハ(Doha)で行われた第1戦、1日に米オレゴン(Oregon)州ユージーン(Eugene)で行われた第4戦を制して大会を迎えたガトリンに対し、五輪の陸上競技で6個の金メダルを獲得しているボルトは、ハムストリングの故障から復帰後、今大会が欧州初参戦となっていた。

 2004年アテネ五輪の男子100メートル優勝者で、ドーピングによる4年間の出場停止処分を受けていたガトリンは、レースで素晴らしいスタートを見せ、80メートルまではボルトと2人で激しいトップ争いを演じた。

 フィニッシュの瞬間、ガトリンは必死に頭をゴールライン上に突き出し、5月に北京で記録したシーズンベストの9秒91には届かなかったものの、9秒94でレースを制した。

 今季の活躍でボルトの最大のライバルに名乗りを上げたガトリンだが、タイムはそれほど重要ではないと述べている。

 ガトリンは「これはどちらが勝つかという戦いであって、9秒60を記録する勝負ではない」と語った。

 9秒58の世界記録を保持しているボルトは、シーズンベストの9秒95で2位に入り、米国のマイケル・ロジャース(Michael Rodgers)との争いを制したフランスのジミー・ヴィコ(Jimmy Vicaut)が10秒02で3位となった。

 故障の回復に数週間を要し、トップレベルのレースにはほとんど出場していなかったボルトは、足の状態と技術面が本調子ではなかったことを認めた。

 ボルトは「5歩で足がもつれ、自分の足ではないような感じだった。もっと負荷をかけた練習をする必要がある」とコメントしている。

「今季はタイムを狙っていて、現在は初期段階に戻った状態だ。少なくとも10秒を切ることができた!50メートルまでいくつか問題があったけれど、レースの後半は悪くなかったよ」

(c)AFP