【8月25日 AFP】第12回世界陸上ベルリン大会(12th IAAF World Championships in Athletics Berlin)で女子800メートルを制覇したキャスター・セメンヤ(Caster Semenya)が25日、南アフリカに凱旋帰国し、市民数千人が温かく出迎えた。

 国際陸上競技連盟(IAAF)の発表で浮上した同選手の性別疑惑によって、今回の勝利を台無しにされてしまったものの、セメンヤはヨハネスブルク(Johannesburg)の空港に、チームメイトと満面の笑みを見せて現れた。市民らは通路で歌ったり踊って選手たちを出迎え、セメンヤをひと目見ようと空港内のレールにぶらさがったり窓に群がった。

 なかには性別疑惑に抗議し、「スポーツのファーストレディー」「100%女性のなかの女性」などと書かれたプラカードを持参した人もいた。到着はテレビ放送され、空港周辺では警察が特別に交通整理を行った。

 女子800メートルをシーズン世界最高記録の1分55秒45で優勝したセメンヤに対し、IAAFが前週、「性別検査を受けなければならない」と宣告したことに対し、南アフリカは国を挙げて反発し、セメンヤ擁護にまわっている。(c)AFP/Courtney Brooks