【10月29日 AFP】元陸上短距離選手のマリオン・ジョーンズ(Marion Jones、米国)が、インタビューの中で禁止薬物使用に関して当局に虚偽の証言をした自身の間違った判断を振り返っている。米国で29日に放送される人気司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)の番組で、ジョーンズのインタビューが放送されることになっている。

 「オプラ・ウィンフリー・ショー(The Oprah Winfrey Show)」で放送されるジョーンズのインタビューは、9月5日に偽証罪による6月の刑期を終えて連邦刑務所を出所したジョーンズにとって、初めての大きなインタビューだった。

 放送前に明らかになった番組内容によると、ジョーンズは、「クリア(The Clear)」と呼ばれるデザイナー・ステロイド(Designer Steroid)、テトラハイドロゲストリノン(TetrahydrogestrinoneTHG)の使用に関して検察に虚偽の証言を行うことを決意した瞬間について論じている。

 栄養補助食品会社バルコ(Bay Area Laboratory Co-operativeBALCO)によるステロイド事件で、ジョーンズは捜査に巻き込まれた。

 ジョーンズは、ウィンフリーに対し「連邦捜査員にあるものを見せられ、それが禁止薬物だと伝えられた。もちろん、自分がその薬物を使用していたのは分かっていた。だからうそをつき、ごまかそうと決めた」と語っている。

 薬物検査で一度も陽性反応を示したことのなかったジョーンズだが、2003年に連邦捜査官へ虚偽の証言をしたとする2つの罪を2007年10月に認めた。長年にわたりステロイド使用を否定していたジョーンズは、涙を流しながら、1999年から2001年までTHGを使用していたことを認めた。告白の結果、ジョーンズは2000年シドニー五輪で獲得した金メダル3つを含む計5つのメダルを剥奪された。

 ジョーンズは「メダルを返還するのはそんなに難しいことではなかった」と語っている。(c)AFP