【4月25日 AFP】2000年のシドニー五輪で元陸上選手のマリオン・ジョーンズ(Marion Jones)受刑者と共にリレー競技でメダルを獲得した元チームメイトたちが、メダル剥奪を決めた国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)を訴えるための資金援助を願い出ている。

 ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙によると、スイスにあるスポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)に提訴するために元チームメイトのクリスティ・ゲインズ(Chryste Gaines)、トーリ・エドワーズ(Torri Edwards)、パッション・リチャードソン(Passion Richardson)、モニク・ヘナガン(Monique Hennagan)、ジール・マイルス・クラーク(Jearl-Miles Clark)氏、ラターシャ・コランダー(LaTasha Colander)、アンドレア・アンダーソン(Andrea Anderson)の7人は、弁護に必要な約2000万ドル(約2077万円)を集める必要があると報じている。

 アンダーソンとコランダー、マイルス・クラーク、ヘナガンの4人はシドニー五輪の4×400メートルリレーで獲得した金メダルの返還を、リチャードソン、エドワーズ、ゲインズの3人も同大会の4×100メートルリレーで獲得した銅メダルの返還を国際五輪委員会から要請されており、ヘナガンは「ルールははっきりとしていて、IOCは私たちからメダルを剥奪することはできない」と話している。

 国際五輪委員会の広報担当者のGiselle Davis氏は、喜んで彼女らの訴えを聞く用意があるとしている。

 3年前にBALCO社(Bay Area Laboratory Co-operative)のステロイドスキャンダルの公聴会で証言を行ったゲインズは、2年間の出場停止処分を受けたが、今も運動能力向上薬の使用を必死に否定し続けている。

 ジョーンズ受刑者の獲得した5個のメダルはすでにすべて返還されており、ジョーンズ受刑者は小切手詐欺などで禁固6月の刑に服している。(c)AFP