【9月4日 AFP】第40回世界体操競技選手権(2007 World Artistic Gymnastics Championships)、予選1日目。この日は男子団体総合予選の前半の1班から4班までが行われ、大会連覇を目指す中国は、ヤン・ウェイ(Yang Wei)が日本の冨田洋之(Hiroyuki Tomita)を抑えて個人総合で暫定1位に立つなど好スタートを切った。

 ヤンはデンマークのオーフス(Aarhus)で開かれた第39回大会(2006 gymnastics world championship)で中国代表が獲得した8つの金メダルのうち3つ(団体、個人総合、平行棒)を獲得するなど最も成功を収めた。

 中国は2008年8月に開幕する北京五輪の出場権をかけた今大会の団体総合予選で374.275ポイントを記録して前回大会を上回る好成績を収めることに成功した。日本は370.725ポイントを記録し暫定1位につける中国に続き2位につけ、3位には362.175ポイントを記録したロシアがつけた。

 また中国のヤンは93.925ポイントを記録し、93.625ポイントを記録し2005年の第38回大会で個人総合優勝を果たし、第39回大会では銀メダルに終わり雪辱に燃える日本の富田を個人総合でリードした。なお3位には92.575ポイントを記録した日本の水鳥寿思(Hisashi Mizutori)がつけた。

 中国のHuang Yubin監督は「一般的に考えて中国は良い成績を残すことができたと思う。しかし個々の種目で見ると我々はまだいくつかミスを犯している。ただいくつかのミスは世界体操選手権では許される。大事なことは我々が個々の種目で首位に立っているということだ。ただこれはまだ予選であって今後は厳しい戦いが待っているだろう。決勝では何が起きても不思議ではない。」と予選の結果に対する満足感を示した。中国勢は平行棒とあん馬とつり輪の4種目でそれぞれ金メダルを狙える位置につけている。

 一方、日本は水鳥が15.425ポイントの最高得点を記録し、それに富田や桑原俊(Shun Kuwahara)が続き、鉄棒で好成績を収めた。そして跳馬では、首位のDimitri Kaspiarovich(ベラルーシ)に次いで、日本の沖口誠(Makoto Okiguchi)が2位につけている。
 
 日本の沖口は、3位に終わった第39回大会の雪辱に日本が燃えていると意気込み、「今日のような演技ができれば中国代表に勝てると思う。富田さんと水島さんが上手くチームを引っ張ってくれて、他の選手を助けてくれている。3日前までは練習があまり上手くいっていなかった。選手はミスを連発し雰囲気が良くなかった。選手たちには不満が募り、チームは不安定な状態だった」と語った。(c)AFP