【6月11日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は10日、2度目の就任後初の記者会見に臨み、自分は「幸せな存在」だと語った。

 2004年に初めてチェルシーの指揮官に就任した際の記者会見で、モウリーニョ監督は自分自身を「特別な存在」と表現し、英国の記者団を驚嘆させた。

 チェルシーの本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)に約250人の記者やカメラマンが詰めかける中、50歳のポルトガル人指揮官は穏やかな口調を選んだ。

「光陰矢のごとし。わずか数日前のような気もするが、もう9年も前のことだ。あれから私のプロとしてのキャリアにはいろいろなことが起きた」

「とはいえ、私の本質はそのままだ。同じ人物で、同じ心のまま。サッカーと私の仕事に対する情熱と結びついている感情は同質だが、もちろん別人だ」

「今回の期間にニックネームをつけるとすれば、『ハッピー・ワン(幸せな存在)』を選ぶ。私は幸せだからね。すでに愛しているクラブにやってくるのは初めてのことだ」

「過去に自分がしたことを尊重してもらいたいが、これからやっていくことで私を愛してもらいたい」

 2004年から2007年にかけてモウリーニョ監督はクラブをリーグ連覇、3度の国内カップ戦制覇に導いたが、オーナーのロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏との関係が悪化したためクラブを後にしたと伝えられていた。

 しかし、モウリーニョ監督はその報道を否定し、退団は「双方の合意の上」だったと明かし、クラブへの復帰は、アブラモビッチ氏との関係が壊れていないから可能だったと付け加えている。

「仲違いがなかったから私は今日ここにいる。本当に問題を抱えていたら、ここにはいない」

「我々がキャリアでも最高の時期を迎え、再びともに戦う準備が整ったから戻ってきたのだと思う。これから成功を収めるために良い状況が整っているし、クラブの求める安定性もある」

 モウリーニョ監督の第一次政権時に所属していたジョン・テリー(John Terry)やフランク・ランパード(Frank Lampard)、ペトル・チェフ(Petr Cech)、アシュリー・コール(Ashley Cole)らがまだクラブに在籍しているが、「他の選手よりも優位に立っているということはない」と指揮官は釘を刺した。

 それでも、モウリーニョ監督は、前任のラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)暫定監督の下で居場所をなくしていた主将テリーを復活させたいと考えている。

「彼が捧げられるものを私は理解している。昨シーズンはそうではなかったが、最高の彼を引き出し、重要な選手になってもらう」

 また、モウリーニョ監督は今夏の移籍市場で「数選手を獲得」することを明言し、さらに昨シーズンはレンタル移籍となっていたロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)とケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)を再びメンバーに加えると明かしている。(c)AFP/Tom WILLIAMS