【5月20日 AFP】12-13イングランド・プレミアリーグは19日、第38節の試合が各地で行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は5-5でウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)と引き分けた。

 イングランドサッカー界にとって節目となるアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督の1500戦目にして最後の試合は、まれにみる大量点での引き分けに終わった。

 午後の日差しの中、イングランドのリーグで最も高度の高いスタジアムであるザ・ホーソンズ(The Hawthorns)で行われた試合で、リーグの頂点を13度極めた71歳のファーガソン監督は、自身が好む攻撃的なサッカーを存分に披露したものの、乱打戦で監督生活を終えた。

 香川真司(Shinji Kagawa)が前半6分に先制点を挙げるなど、3-0とリードを奪ったリーグ王者のユナイテッドだったが、5-2で迎えた試合終盤の約5分間で3ゴールを許した。WBAのロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)は、交代出場ながら後半だけでハットトリックを達成し、ファーガソン監督の最終戦での勝利を阻んだ。

 イングランドのトップリーグの試合が5-5の引き分けに終わるのは、1984年9月以来のこととなった。ファーガソン監督はその2年2か月後にユナイテッドの監督に就任し、初采配となった1986年11月のオックスフォード・ユナイテッド(Oxford United)戦では0-2で敗れた。

 ユナイテッドでは、26年半で38個のタイトルをもたらしたファーガソン監督と同じく、今季限りでの引退を表明している38歳のポール・スコールズ(Paul Scholes)は後半24分に投入され、718度目にして最後の出場を果たした。

 ファーガソン監督のユナイテッドで最後の得点者となったハビエル・エルナンデス(Javier Hernandez)は、リードを守り切れなかったことに落胆を見せ、英国放送協会(BBC)に対して次のようにコメントした。

「勝って監督とスコールジー(スコールズ)を送り出したかったから、少し不満だ。きっと監督も、最後のこの試合は忘れられないだろう。ユナイテッドが5-2でリードしてて勝てなかったのは、多分初めてじゃないかな」

 残念なシーズンの幕切れとなったファーガソン監督は、苦笑しながらWBAのスティーブ・クラーク(Steve Clarke)監督と握手を交わすと、ピッチへ出てユナイテッドのサポーターに最後の別れを告げた。(c)AFP/Tom WILLIAMS