【5月9日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督が退任を表明したことを受け、チームに所属するリオ・ファーディナンド(Rio Ferdinand)は、同監督の「働きぶり」を称賛した。

 現在チームに所属する選手では最初にツイッターにコメントを投稿したファーディナンドは、「ボスの働きぶり、勝利への意欲、選手を向上させる意志は誰にも真似できない。ボス、ありがとう」と述べた。

 ファーディナンドに先がけてコメントを発表したデビッド・ベッカム(David Beckham)は、ファーガソン監督が自分の父親のようだったと語っている。

 現在はフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するベッカムは、「これまで何度も言ってきたが、ボスは私が師事したなかで史上最高の偉大な監督だっただけではなく、11歳で入団した瞬間から、クラブを去る日までずっと父親のような存在だった」とコメントした。

 また、ベッカムやポール・スコールズ(Paul Scholes)らとともに「ファーギーのひな鳥」と称され、クラブの下部組織からトップチーム昇格を果たした後、ファーガソン監督の下で主力に成長したギャリー・ネビル(Gary Neville)氏は、「僕たちの時代を代表する監督と一緒に仕事ができたことを誇りに思う」とコメントしている。

■ボビー・チャールトン氏、ファーガソン監督の献身的な働きを絶賛

 マンチェスター・ユナイテッドのディレクターとして1986年にファーガソンを監督に指名したボビー・ チャールトン(Bobby Charlton)氏は、同監督が就任後の4年間で結果が出なかった時も、クラブの幹部を説得してファーガソン監督を残留させた。

 現役時代にマンチェスター・ユナイテッドの主将として1968年にクラブ史上初のヨーロッパチャンピオンズカップ制覇に貢献したチャールトン氏は、ファーガソン監督の献身的な働きは特筆すべきだと絶賛している。

「契約したいと思う少年がいれば、夜中に飛び起きて300マイル(約480キロメートル)離れた場所に足を運ぶことも辞さなかった。彼はサッカーを愛しており、クラブ側がやったことなどほとんど無い」

 マンチェスター・ユナイテッドが劇的な勝利を収めた1999年の欧州チャンピオンズリーグ決勝で、敗れたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を当時率いていたオットマー・ヒッツフェルト(Ottmar Hitzfeld)氏は、ファーガソン監督の後継者は「自動的にファーガソン監督の成功と比較される」と指摘している。

 独スカイ・スポーツ・ニュース(Sky Sports News)の取材に応じたヒッツフェルト氏は、「新監督は就任と同時に結果を残さなければならない。さもなければ苦しい立場に立たされる」と語った。(c)AFP/Guy JACKSON