カントナ、ロナウド・・・ファーガソン監督が獲得した5人の名選手
このニュースをシェア
【5月9日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督が8日、今季限りでの引退を発表し、サッカー界に衝撃が走った。
ここではファーガソン監督がマンチェスター・ユナイテッドを率いた約26年間で獲得した選手のうち、代表的な5人の選手を挙げる。
■ピーター・シュマイケル(Peter Schmeichel)/デンマーク代表
1991年にデンマークのブロンビーIF(Brondby IF)からおよそ50万ポンドで獲得。その後、クラブ史上最高のGKとして名を残した。
元ハンドボール選手だったシュマイケルは、類まれな身体能力を生かしてペナルティーエリアを支配した。また、味方の守備陣に対して大声で怒鳴ることも有名だった。
1990年代のクラブ黄金期には鉄壁となってゴールを守り、1999年の欧州チャンピオンズリーグ制覇時には、出場停止のロイ・キーンに代わって主将を務めた。
■エリック・カントナ(Eric Cantona)/フランス代表
1992年に120万ポンドでリーズ・ユナイテッド(Leeds United)から加入。クラブに5年間在籍し、本拠地オールド・トラフォードのレジェンドとしてチームを去った。
カントナは加入1年目となる1992-93シーズンにチームを25年ぶりのリーグ優勝に導くと、1994年にはリーグとFAカップの2冠に貢献した。しかし、1995年1月に行われたクリスタルパレス(Crystal Palace)戦で相手チームのサポーターに「カンフーキック(飛び蹴り)」を見舞い、9か月間の出場停止処分を受けている。
それでもファーガソン監督は見放すことなく、復帰したカントナはさらにリーグ優勝2回、1996年のFAカップ優勝をチームにもたらした。1997年に30歳で選手生活に終止符を打っている。
■ロイ・キーン(Roy Keane)/アイルランド代表
1993年に当時の英国サッカー史上最高額となる375万ポンドでノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)から獲得。中盤の要として活躍し、ピッチ上ではファーガソン監督の意思を体現する存在としてチームにげきを飛ばした。
ユナイテッドに在籍した12年間でリーグ優勝7回、FAカップ優勝4回に貢献した。1999年のユベントス(Juventus)とのチャンピオンズリーグ準決勝戦では、累積警告により決勝戦の出場停止が決まりながらも、自分を犠牲にしてチームの勝利に貢献する姿に評価が高まり、チームも逆転で決勝に進出した。
■オレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)/ノルウェー代表
1996年にノルウェーのモルデ(Molde)から無名だったスールシャールを150万ポンドで獲得し、ファーガソン監督の先見の明を証明する契約となった。
ゴールへのすさまじい執念から英メディアに「童顔の殺し屋(Baby-faced Assasin)」というニックネームをつけられ、特に途中出場から得点を奪う職人技が際立った。
1999年のノッティンガム・フォレスト戦では途中出場から4得点を記録し、さらに同年のチャンピオンズリーグ決勝、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)戦で決めたロスタイムの決勝ゴールは語り草となった。このゴールでファーガソン監督は、チャンピオンズリーグ初制覇を果たしている。
■クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)/ポルトガル代表
2003年にポルトガルのスポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)と対戦したマンチェスター・ユナイテッドは、当時スポルティングに所属していた10代のロナウドに苦しめられた。試合後に選手が獲得を直訴したため、ファーガソン監督は移籍金1224万ポンドで獲得した。
当初は個人技に頼り過ぎると評価されたロナウドだったが、その後は史上最も完成されたFWの一人にまで成長を遂げ、マンチェスター・ユナイテッドの英雄となった。
マンチェスター・ユナイテッドがリーグと欧州チャンピオンズリーグの2冠を達成した207-08シーズンには合計42得点を記録し、2009年には史上最高額となる移籍金8000万ポンドでスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に移籍した。(c)AFP