【4月23日 AFP】12-13イングランド・プレミアリーグは22日、第34節の1試合が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が3-0でアストン・ビラ(Aston Villa)を下し、最多となる通算20回目のリーグ優勝を飾った。

 21日にマンチェスター・シティ(Manchester City)が1-3でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に敗れたため、アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督率いるユナイテッドはタイトル奪還のチャンスを手にしていたが、アストン・ビラを圧倒して4試合を残して優勝を決めた。

 ユナイテッドの背番号20番を背負うロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)は前半2分に先制ゴールを挙げると、同13分には息をのむような見事なボレーシュートを決め、さらに同33分にはハットトリックを達成した。

 ファン・ペルシーは英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、「とても幸せだけど奇妙な感じもする。僕自身の初優勝まで長い時間がかかった。クラブは20回目の優勝。それに値する」

 ファーガソン監督とこの試合でファン・ペルシーの2得点を演出したベテランMFのライアン・ギグス(Ryan Giggs)はそれぞれプレミアリーグで13回目の優勝を飾り、アーセナル(Arsenal)のこれまでのリーグ優勝回数(旧1部)に並んだ。

 一方、永遠のライバルであるリバプール(Liverpool FC)のリーグ優勝回数は18回となっている。

 試合開始からわずか1分余りでファン・ペルシーが先制点を挙げてから、この試合の結果は一瞬たりとも疑う余地は無かった。

 ユナイテッドのラファエウ・ダ・シウバ(Rafael da Silva)が右サイドから上げたクロスは長くなったが、ギグスがそのボールをうまくボレーで折り返し、ファン・ペルシーが至近距離から押し込んだ。

 同13分にはルーニーがアストン・ビラ守備陣の裏に30メートル以上のロングパスを送ると、ペナルティーエリア外からファン・ペルシーがダイレクトで完璧なボレーシュートを放ち、GKブラッド・グサン(Brad Guzan)が守るゴールネットに突き刺した。

 ファーガソン監督は「世紀のゴール。最高のゴールだった」とコメントした。

 前半33分、香川真司(Shinji Kagawa)のパスに抜け出したギグスが利己的にならず横パスを送ると、ファン・ペルシーはグサンをサイドステップで振り切った後、ゴールネット上部にシュートを蹴り込み、この試合3点目を挙げた。

 その後、香川のシュートがバーの上に外れ、4点目を手にするチャンスを逃したが、この試合の勝敗は優勝争い同様、その時点ですでに決していた。

 ファーガソン監督は「全選手にとって、そして私自身とスタッフ、サポーターの皆さんにとって喜ばしいことだ」と語った。

「(昨シーズンのように)タイトルを逃したと言われ続けることもあるが、結局のところ、この20年間のチームの一貫性は素晴らしいものだ。チームの集中力がすばらしかった。選手たちはシティへの挑戦に集中し、思ったよりもうまく事が運んだ」

 ユナイテッドでの出場400試合を迎えたウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)は、昨季のタイトルを最終戦でシティに奪われた痛みは、この優勝で少しあがなうことができたと語った。

 「タイトルを失うことは、なかなか自分の中で消化し切れるものではない。昨季の結果は気分がいいものではなかった。僕らはその結果を深く掘り下げることによってこのポジションにたどり着いた。何事も思った通りに行かないのがサッカーだけど、ありがたいことに優勝に落ち着いた」

(c)AFP/Tom WILLIAMS