【11月26日 AFP】12-13イングランド・プレミアリーグは25日、第13節の試合が各地で行われ、チェルシー(Chelsea)とマンチェスター・シティ(Manchester City)は0-0で引き分けた。

 サポーターから痛烈な歓迎を受けたチェルシーのラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)暫定監督の初采配は、スコアレスドローに終わった。

 ベニテス暫定監督はリバプール(Liverpool FC)を率いていた2004-05シーズンから2009-10シーズンまで、一部のサポーターにとっては許しがたい数々の発言をチェルシーに対して行い、同クラブの本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)では目の敵にされている。

 ベニテス監督の名前がスタジアムで紹介されると、詰めかけた多くの観客から大きなブーイングが起こった。ブーイングが止んだのは、チェルシーの元監督デーブ・セクストン(Dave Sexton)氏が死去したとの知らせが伝えられた時だった。

 セクストン氏をしのんで1分間の拍手を送った観客はその後、解任されたロベルト・ディ・マッテオ(Roberto Di Matteo)前監督をたたえる歌を歌ったが、その後には再び新指揮官のベニテス監督に対し「お前はお断り」と、メッセージを送った。

 チェルシーでは、ディ・マッテオ監督の解任につながる0-3の敗戦を喫した欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)グループリーグ第5節、ユベントス(Juventus)戦で先発を外れていたフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)が先発復帰を果たした。

 ベニテス政権下のリバプールで得点を量産したトーレスについては、チェルシーのオーナーを務めるロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏がディ・マッテオ前監督に対し、先発起用しなければ解任すると指令を出していたとのうわさがささやかれている。

 シティ戦でスタンドに姿を見せたアブラモビッチ氏はいつもどおり感情を見せずに試合を観戦したが、ブーイングの矛先が直接アブラモビッチ氏に向くことはなかった。

 試合は両チームともに序盤から好機を作り出せず、前半16分にはサポーターが現役時代に背番号16をつけていたディ・マッテオ前監督をたたえて大きな拍手を送った。

 この引き分けの結果、チェルシーはウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)と勝ち点1差の4位、一方のシティは首位マンチェスター・ユナイテッドと同1差の2位となっている。(c)AFP/Jon West