【11月1日 AFP】イングランド、キャピタル・ワン・カップ(Capital One Cup 2012-13)は31日、4回戦の試合が各地で行われ、チェルシー(Chelsea)が延長の末マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に5-4で勝利し、準々決勝に進出した。

 29日に行われたプレミアリーグ第9節のユナイテッド戦では物議を醸す判定に泣き、2-3で敗れていたチェルシーは、ゴール前での攻防が目立った試合を制してリベンジを果たした。

 チェルシーは本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)でユナイテッドに3度リードを許しながらその度に追いつき、後半ロスタイムのエデン・アザール(Eden Hazard)のPKで延長戦に持ち込むと、ダニエル・スターリッジ(Daniel Sturridge)とラミレス(Ramires Santos do Nascimento)が得点を加えて準々決勝に駒を進めた。

 先制したのは29日のリーグ戦から先発10人を入れ替えたユナイテッドだった。前半22分、アンデルソン(Anderson Oliveira)がもたついたチェルシーのオリオル・ロメウ(Oriol Romeu)からペナルティーエリア付近でボールを奪うと、これを拾ったライアン・ギグス(Ryan Giggs)が冷静にGKペトル・チェフ(Petr Cech)の横を抜いた。

 同31分にダビド・ルイス(David Luiz)のPKで同点とされ、リードが約10分しか続かなかったユナイテッドだが、緩慢さを増すチェルシーの守備から前半のうちに再度リードを奪った。得意のオーバーラップを仕掛けたダビド・ルイスからボールを奪ったユナイテッドは、アンデルソンのパスを受けたハビエル・エルナンデス(Javier Hernandez)が落ち着いてチェフを破り、チェルシー戦通算9試合で6得点目となるゴールを決めた。

 後半7分にギャリー・ケイヒル(Gary Cahill)のヘディングシュートで再び同点とされたユナイテッドはその7分後、アンデルソンとのパス交換でダビド・ルイスをかわしたナニ(Luis Cunha aka Nani)が絶妙にボールを浮かせて得点を決め、すぐさまリードを奪い返した。

 その後、ユナイテッドのマイケル・キーン(Michael Keane)にハンドと思われるプレーがあったもののリー・メイソン(Lee Mason)主審はPKを取らず、判定に不満をみせたチェルシーだったが、その埋め合わせの機会は試合終了直前に訪れた。

 キーンとセンターバックを組んだスコット・ウートン(Scott Wootton)がチェルシーのラミレスを後ろから倒してPKを得ると、アザールが重圧のかかる状況をものともせず自信たっぷりに中央へ蹴り込んだ。

 延長前半7分、21歳のウートンはバックパスを狙ったヘディングでミスを犯すと、ボールを拾ったチェルシーのスターリッジが恐怖におののくウートンの見つめる前で、GKアンデルス・リンデゴーア(Anders Lindegaard)をかわしてシュートを流し込んだ。

 チェルシーは試合終了4分前にアザールのパスを受けたラミレスが勝利を決める得点を挙げると、その後のユナイテッドの反撃を、両チーム合わせて9点目となるギグスのPKによる1点に抑えた。(c)AFP/Tom Williams