【8月17日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)で指揮を執るアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は16日、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)への移籍が確実視されているロビン・ファン・ペルシー(Robin Van Persie)について、自身はフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)に売却することを望んでいたと明らかにした。

 推定2200万ポンド(約27億円)とされる移籍金をアーセナルが受け入れたことで、チームの主将を務めたファン・ペルシーの移籍は一両日中に成立すると見られている。

 フランスのテレビ局TF1の番組内で、オランダ代表のファン・ペルシーを同じリーグのライバルに移籍させることについて言及したベンゲル監督は、「なんとしても避けたかったが、防ぐことはできなかった」と述べた。

 ベンゲル監督は、「本音を言えば、ファン・ペルシーを国内以外のクラブ、たとえばPSGといった国外のクラブに放出したかった。彼は本当に特別な選手だ。あれほど質の高い技術を備え、賢くプレーできる選手を見たことがない。だが残念なことに、無視できない財政事情と選手本人の希望がある。手放す以外に方法はなかった」と語っている。

 11-12シーズンの公式戦で37得点を記録したファン・ペルシーを放出したことで、アーセナルの7シーズンも遠ざかっているタイトル獲得の望みは大きな痛手を負った。

 ベンゲル監督は、「またしても苦しい状況に陥ったが、これまでもチームは苦境を乗り越えてきた。しかしファン・ペルシーはリーグ戦で30得点、つまり約1試合1得点のペースでゴールを量産する選手だ。移籍金を受け取ったことは確かに満足できるが、ピッチ上で必要なのはお金ではなく選手の質だ。あれだけの選手を失ったのが残念でならない」と話している。

 またベンゲル監督は、「(新戦力の)オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)にはより多くのチャンスが与えられるだろう。穴を埋めることは簡単ではないが、それができるかどうかはこのチャンスを生かしたいと考える選手次第だ」と語った。(c)AFP