【5月21日 AFP】2011-12シーズンのイングランド・プレミアリーグで優勝したマンチェスター・シティ(Manchester City)だが、優勝を決めた試合で使われたサッカーボールが10代のファンにボールを持ち逃げされたために、返却を求めて警察当局に協力を要請した。

 マンチェスター・シティは、最終第38節のクイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)戦で、ロスタイムにエディン・ジェコ(Edin Dzeko)とセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)が立て続けに2点を決め、土壇場で逆転勝利を収めた。ライバルのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)との優勝争いを得失点差で制し、44年ぶりの劇的なリーグ優勝を飾った。

 優勝が決定した瞬間、大勢のサポーターがピッチへとなだれ込み、スタジアムは一時大混乱となった。そのどさくさに紛れて、ファンの若者が優勝を決めたボールをスタジアムの外へと持ち出してしまい、マンチェスター・シティ側は監視カメラにボールを拾う17歳の若者が映っていることを確認し、ボールの返却を求めて警察当局に協力を仰いだ。

 マンチェスター・シティの届け出を受けたグレーター・マンチェスター警察(Greater Manchester Police)は、少年を窃盗容疑で逮捕。しかしシティは少年を告訴をせず、少年との面会を要求したことから、少年の身柄はただちに釈放された。

 グレーター・マンチェスター警察の広報担当者は「17日に、マンチェスター・シティのスタッフから、試合での窃盗事件を届け出たいと警察に連絡があった」と説明した

「提供された情報をもとに翌日、17歳の少年を窃盗容疑で逮捕したがその直後に釈放した」と述べ、「修復的司法の適用が最も適切だと判断され、少年はエティハド・スタジアム(Etihad Stadium)で保安要員と面会し、問題は解決された」と語った。(c)AFP