【4月29日 AFP】30日に行われる11-12イングランド・プレミアリーグ第36節、マンチェスター・シティ(Manchester City)とマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のダービーで、ここ数シーズンではもっともスリリングなタイトル争いを決定付ける展開が書き加えられる。

■マンチェスターの両雄がぶつかる「ダービーの中のダービー」

 4月上旬、シティがアーセナル(Arsenal)に敗れ、今シーズンの残り試合が6となる中で勝ち点8差をつけた首位ユナイテッドは、通算20度目のリーグ優勝に王手をかけていた。しかし、ユナイテッドはここ3試合で勝ち点4を積むに留まる不調が続き、リーグ最終戦を目前にしてシティに優勝を勝ち取るチャンスが突如として出てきた。

 ユナイテッドのアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督は「ダービーマッチの中のダービーマッチ。多くのファンは勝利のためにすべてを投げ出してくれるだろう」と語っている。

 ユナイテッドに得失点差でプラス6差をつけているシティは、ダービーで勝利すればリーグ首位に立ち、次節のニューカッスル(Newcastle United)戦、最終節クイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park Rangers、QPR)戦で連勝すればタイトルを獲得することができる。

 シティのロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督は、ユナイテッドがダービーに敗れたとしても、その後にスウォンジー・シティ(Swansea City)戦とサンダーランド(Sunderland AFC)戦があるとして、タイトル争いの本命はユナイテッドのままだろうと語った。

 「ユナイテッドがタイトルを取るチャンスの方が高い。ダービーのあと、われわれはニューカッスルとの厳しい戦いを控えているが、ユナイテッドはスウォンジーとサンダーランドだ。彼らにとっては楽な試合だろう」

■シティ自慢の攻撃陣と不安抱えるユナイテッドの守備陣

 ユナイテッドは1月にFAカップ2011-12(FA Cup 2011-12)の3回戦でシティに勝利しており、シティが今シーズンのリーグ戦で勝ち点2を取りこぼすに留まっているエティハド・スタジアム(Etihad Stadium)での勝ち方を心得ている。

 それでもファーガソン監督は、4-4の引き分けに終わった第35節のエバートン(Everton)戦のように、守備陣の突然の崩壊に気を配らなければならない。

 シティは第9節のダービーで6-1と大勝を挙げるなど、過去3試合の直接対決でユナイテッドから12得点を奪っている。ユナイテッドのリオ・ファーディナンド(Rio Ferdinand)やジョニー・エヴァンズ(Jonny Evans)が不調となれば、セルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)やカルロス・テベス(Carlos Tevez)らシティの攻撃陣がさらなる得点のチャンスを狙ってくると見られる。

 試合は、16の放送局により中継され、全世界の視聴人数が約6億5000万人以上を超えるとみられており、プレミアリーグ史上最大の試合とうたわれている。シティの広報担当は「このゲームに集まる全世界からの注目度は前代未聞です」とコメントしている。(c)AFP/Rob Woollard

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