【9月4日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は3日、過去の選手獲得の際に違反があったとしてイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に対し、罰金と2011年1月まで選手の獲得を禁止する処分を下した。

 今回の処分は、ガエル・カクタ(Gael Kakuta)とチェルシーに対するフランス・リーグ1のランス(Lens)の訴えを裁定するため招集されたFIFAの調停機関(DRC)によって決定された。

 ランスはカクタとチェルシーの両者に補償と制裁を求めており、DRCは同クラブとの契約を破棄したカクタ、そして同選手に契約を破棄するよう促したチェルシーを有罪とした。

 FIFAは声明で「同選手がランスと結んでいた契約に違反していたことをつかんだ。同様にDRCは、チェルシーが選手側に違反するよう誘導したと見なしている」と発表している。

 チェルシーとカクタは共同でランスに78万ユーロ(約1億円)を支払うことに加え、カクタに対してはFIFAの定める規則に従い4か月間の公式戦出場停止処分が下されている。

 また、同声明では「チェルシーは国内外の選手にかかわらず、現決定の通知に伴い今後2度の移籍市場において新戦力獲得を禁じられている。さらにチェルシーは、ランス側にトレーニング補償費として13万ユーロ(約1700万円)を支払わなければならない」と付け加えられている。

 これに対しチェルシーは同日、移籍市場で新選手獲得が禁止されることになったFIFAの決定に「最大級の抗議をする。今回のレベルの処分は前例のないものであり、容疑と科せられた罰金もまったくもって不釣り合いだ」と声明で発表している。

 また、チェルシーは文書による説明を受けるまではさらなるコメントはできないとしている。(c)AFP